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パワーゲーム
私の仕事。数字を扱う細かい仕事が多く、間違いが許されません。
出来るだけ、最短距離を走って仕事を仕上げたいのですが・・・。
ところが、それを許してくれない人物が登場(笑)。
厄介なボスです。
お客さんと、メールで仕事に必要なやり取りをするのですが・・・。
このお客さん、要求は厳しいのに、私に送付してくる仕事に必要なデータは不備だらけ。いつも、何処か間違っています。
そこで、「○○の数字は、お間違いございませんか?」
「××という情報が足りませんので、追加で送付してください!」
などと、様々なやり取りをする必要が出てきます。
出来るだけ早く情報が欲しい私は、シンプルな文面のメールを送付。
単純に、聞きたい事だけを聞くスタイルです。
しかし、ボスがやって来て言いました。
「花甘露さん、相手が間違えた時は、低姿勢に出つつも、チクリと嫌味を言ってやりましょうね!」
「とっても頑張って、間違いを見つけた事をアピールしましょうね!」
「そうすると、こちらが有利な立場に立てますからね!」
(はぁ~?)
納品の日程はタイトです。
そんな事に気を遣っている余裕が無い私。
長々と余分な文章を書いている場合ではありません。
そこで、つい、「ボス、パワーゲームは疲れます!」などと叫んでしまった私。大体、そんな事をしても、可愛げが無いと思われるだけに過ぎません。
私の主張に不満げなボスに、珍しくキレる私。
「相手方(お客さん)は、わざわざ労力をかけてこちら側が仕掛けたパワーゲームの意味を理解できる人物なのですか?」
「鈍感な人物にそんな事をしても、意味無いじゃないですかー!」
大人気も無く、そんな事を言ってしまいました・・・。
ボスは、タジタジと去って行きました。
でも、本当は、私は知っています。
このやり取りをしている相手方の担当者は、とても繊細。
日頃のメールの文面を見ていると分かります(笑)。
こちら側が仕掛けたパワーゲームの意味を、きっと理解出来ることでしょう・・・。
逆に、それ故に、私はそれをしたくないのです。
どうも、パワーゲームに熱心なボス。
肝心な仕事の内容が疎かになりがちです。
いつも、ミスだらけの仕事をするボス。気がそぞろです。
まあ、時に、経営者にはパワーゲームが必要なこともあるでしょうが・・・。
ただの一従業員に過ぎない私は、仕事を間違いなく仕上げることだけに専念したいのでした(笑)。
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