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した方が良い苦労もある

今日は、今月末に退職する従業員と、彼女のアシスタントと後任者の3人で話し合いが行われていました。

何だか、不穏な雰囲気が漂います…。

アシスタントの女性は、日頃から、退職する女性に相当な不満を持っていました。

「今後は、あなたのやり方で仕事をしませんからね!」

「あなた、退職するんでしょう?」

「どうして、あなたの退職後の仕事の仕方にまで口を出すんですか!」

普段は穏やかなアシスタントの女性。

こんなに声を荒げるとは…。

「私だって、休みが欲しいし、もっとテレワークをしたいんです!」

後任者の女性は、さぞかし驚いたに違いありません…。

しかし、後任者の女性も、ハッキリと自分の意思を示します。

「私は、ノーマルなパターンをひと通り教えてもらいたいのですが…」

退職予定の女性が、興奮気味に言いました。

「ボスが、私に残りの時間を複雑な仕事に当てる様に命じたので、それはムリです!」

(ああ、またボスが変な命令を出したのか…)

とにかく、人を育てるという概念も経験も無いボス。

退職者が出ると、いつも迷走気味です。

ちなみに、退職する女性は、人に重要な仕事を任せないタイプだったため、後継者が育っていませんでした…。

アシスタントの女性も、責任の重くない仕事に満足していました。

でも、よくよく考えてみると、それはそれで不幸です。

気が付けば、何一つ自分1人で仕事を回すことができなかったのです。

途方に暮れるアシスタントの女性。

いきなり難易度の高い説明をされても、後任者は戸惑うだけです。

アシスタントの女性もノーマルなパターンとやらをすべて把握していない模様。

「後2週間程でどうするんですか!」

残される者達の悲痛な叫びが聞こえてきました。

ちなみに、私は入社当初から仕事を1人で回す羽目に…。

とても苦労しましたが、おかげで、転職能力とやらを獲得。

何が幸いするかは分かりません…。

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