見出し画像

正攻法が通用しない・・・

以前、私が働いていた職場。入社して2か月で、私が1番の古株になってしまうという、大変恐ろしい所でした(笑)。次々と人が辞めていきました。

そんな私も、あと1か月程で退職が決まっていました。

ボスが、私に言います。

「てめえ、今自分が受け持っている仕事は、全部やっていくんだぞ!」

この仕事、複雑な書類を作成して、その書類にお客さんの押印を貰わねばなりませんでした。1件で8万円ほどの報酬が入るため、ボスも必死です。

この時点で、20件以上は書類をかき集めなければなりませんでした。

円満に退職しなければ、退職時に必要な書類を出して貰えない可能性もある、ブラックな職場。とても、焦りました・・・。

お客さんによっては、大変のんびりしていて、なかなか押印を貰うことができません。

一体、どうしたものか・・・?

そこで、ふと、ある作戦が閃きました💡

お客さんに電話をかけて、書類の催促を始める私。

「この間、送付いたしました書類の提出をお願いできますか?」

「私、もうすぐ、退職いたしますので!」

効果は、てきめんでした(笑)。

「ええっ!」悲鳴を上げるお客さん。

「至急、送付いたします!」急にお尻に火が付いたお客さん。

もの凄い勢いで、書類の回収が進みました。

回収できた書類を前に、ニンマリする私を不思議そうに眺めるボス。

「お前、一体、どうしたんだ?」とボス。

まさか、本当のことを言う訳にもいかず「さあ、どうしたんでしょうね?」などと、とぼけてみる私。

この作戦、滅多に使えるものではありません。

悲しいかな、変な職場で働くには、それなりの奇策が必要なのでした(笑)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?