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2022.1.7

夕方のウォーキング習慣を、今年から午前中に変更した。
うつ病がきっかけで始まった習慣だが、かれこれ10年ぐらいになる。ときにジムのマシンを使ったこともあるし、体力や精神的に余裕があるときは、プールで泳いでいたこともある。水中のブルーの世界がなんとも好きで、平泳ぎだけで何往復もした。しかし、安くないジムの会費は精神的に優しくない。温泉も完備されていて、毎日通えば安い会費だったと思うが、うまく生活サイクルが回らなくて退会した。それでも、もともと体を動かすことが嫌いではないので、自分の意思で歩き続けられた。

うつ病のときは、鼓動が早くなることが恐怖だった。つまり動悸だ。気分の小さな変化で起こった動悸がパニックを連れてくるのか、思い込みの不安が動悸を引き起こすのか、もうずいぶん前なので忘れてしまった。当時は、その心臓の動きに神経質になりすぎて、刺激と思われる全てのモノを避けようとした。空調が効きすぎているコンビニやスーパー、人が多いショッピングモールなど。たとえ、その施設に入れたとしても、一歩一歩が足を引きずるようにゆっくりだった。一定の心臓のリズムを崩してはならないという脅迫があった。そんなときに、担当の医師から「散歩がいいよ」といわれ、自宅から電柱一本分の距離を歩くことから始まった。その距離が達成できれば、次回は電柱二本分の長さに挑戦する。少しずつ少しずつ距離を伸ばしていく。今回の距離がしんどければ、前回の距離に戻して挑戦する。ひたすらそれの繰り返し。そして、今日につながるウォーキングの習慣になった。

今は健康診断結果も自慢できるほどの健康な体である。だけど、たまに心労が重なると、うつ病に近い症状が現れる。「またか」と重い気持ちになるが、この病気と付き合っているときに、仕込んだ知識が山ほどある。それらをひとつひとつ取り出しては、今日も生き延びている。そして今でも、心理学や、精神科医が書いた本など読んで、より心地よい生活になるように、取り入れられそうなものを試している。
それが、午前中のウォーキングだ。どうせ歩くなら、午前中がいいらしい。


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