世界一から6年。思い出は美化される。
10月。急に涼しくなった。朝晩は寒い。
今日は久しぶりに池田湖でC1を漕いだ。
C1を漕ぐのは出産後は初めてで久しぶりだけど、少し漕いでいると感覚的にはあまり違和感もなくなる。もう、そんなに後退したり進化したり、そういうものは感じなくなってきた。
毎年このくらいの時期に、あれからもう〇年か。。と思う。そして今年で早6年。
引退し、結婚もし、子供は2人になった。相変わらず稼ぎは少ないけど、川の近くで暮らし、こうしてまた当たり前のように漕ぎ、季節をダイレクトに感じる生活を送る、恵まれた人生だなーと思う。
2017年10月、私はレースラフティングという競技で世界一になった。
当時、徳島県にある私たちのホームリバー吉野川で日本で初めてのラフティング世界大会が開催された。世界大会は様々な国で開催されていたのだが、世界一を目指して、世界大会に挑戦して6度目だった。
この大会でようやく一番になれた。チームとしては2010年以来二度目で、私自身は初めてだった。そしてこの大会を終えて、私は7年所属したチームを引退した。
なんとなくふと、当時のチームのブログに投稿したものを読み返してみた。
6年たって読み返してみて、いまだこの言葉に違和感はない。
でも、当時よりもう少しポジティブにこの言葉を捉えられるようになった気もする。
ありきたりだけれども、『強いチーム=いいチーム』とは限らない。実際は=(イコール)であることが多いのかもしれないけれども。
いいチームの定義も色々ある。
私の場合、結果は出したけど当時のチームの状況に関しては
「チームって難しいな。。」
という感覚を残した経験だった。
世界一になりたくて飛び込んだ世界。
一番になれば色んな苦労も報われるような気もして気づけば7年もたっていたけど、いざ実際に世界一になってみると涙すら流れない。
疲れたし、やっと。という感じでもあった。
変わらずうまくいかなかったこともあったし、でも世界一にはなった。とりあえずやり切った自分には納得した。
他人を理解できない、共感できない感情との付き合い方も学んだ。
全てを叶えるのは時に難しくて、前に進むためには時に自分で取捨選択をする必要がある、ということも学んだ。
そして、自分だけではなく、みんな互いにこういう気持ちと葛藤しているのだということも学んだ。
何より、そんな中でも目標達成のためにそれぞれが自分の役割を全うするために動けば世界一にだってなれるのだということを学んだ。
そんな経験だったが、改めて6年たって振り返ってみて、この経験こそが私にとっては財産だったなあとも感じている。
最近の戦争のニュースなどを見ていると心が辛くもなる。
考え方が違くても、仲良くはできなくても、同じ地球で平和に暮らせないもんかな。。
戦争となるとまた話の次元は全然違うかも知れないけど、とにかく、色んな価値観の中で、一緒に同じ方向を見て進むということの難しさも、なんとかやり過ごすことも経験した。
そういう意味で、6年たって、いい経験だったなあ。なんてうまく付き合うことができなかったメンバーとの思い出も美化されている。
(もちろん気の合う人もいた。)
結局、思い出って美化されるんやな。。
と思った2023年10月の記録。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?