トレードにおけるヒューリスティック (2) - 割安株は単に安い株である。基本的には買ってはならない

トレードを勉強する中で読んだ本や記事から学んだ、即戦力で使えると思うヒューリスティックをまとめていきます。

ヒューリスティック(英: heuristic、独: Heuristik)または発見的(手法)とは、必ずしも正しい答えを導けるとは限らないが、ある程度のレベルで正解に近い解を得ることができる方法である。発見的手法では、答えの精度が保証されない代わりに、解答に至るまでの時間が短いという特徴がある。

Wikipedia

再度マーケットの魔術師シリーズから、なぜ割安株を買うべきではないか?というテーマに関する引用を行います。

Q. 10ドル以下の株を除外するというのは良いルールなのですか。
A. ああ。大体は理由があって下がっているからね。
Q. しかし、誰も注目していない株を買うのは、時には最高の買い物になるのでは。
A. たまにはね。でも、安い株の多くは何年も何年もそこにとどまっている。僕は、それらの株の実力が証明されて、15ドルから20ドルのレンジに上がってくるまで待ったほうがいいと思うな。

マーケットの魔術師 - デビッド・ライアン

一般投資家は安値で売買されている株を買うのを好む。100株、1,000株とまとまって買う方が賢いと誤解している。多分その方が気持ちいいのだろう。しかし、健全な値段の株を30株とか50株買う方がずっと良いだろう。金額ベースで投資しているのであって、株数ベースではないのだと考えなくてはいけない。ガラクタではなく、最良の品物を買いなさい。2ドル、5ドル、10ドルの株は魅力的に思える。しかし、10ドル以下で売買されている株のほとんどは過去に問題があったか、現在問題を抱えているかだ。株価はすべてを物語っている。優良な株がそんな安値で買えるはずはないのだ。低位株は手数料の面で割高でありスプレッドも広い。また、低位株はほとんどの値高株よりも15~20パーセント速く下落する。専門家や機関投資家は5ドルや10ドルの株は買わない。ということは、あなたはそれ以外のランクのボロ株を持つことになる。先に述べたように、機関投資家が株を持つということは株価上昇を加速するためには重要な要素だ。

マーケットの魔術師 - ウィリアム・オニール

一般大衆の98パーセント以上は新高値に入っている株を買うのをためらう。彼らには高すぎると見えるからだ。個人の感覚や意見よりも相場の方が正しいのだ

マーケットの魔術師 - ウィリアム・オニール

投資家は配当や低PERにつられて二流株を買う。~ 低PERも過去に会社に問題があったから低いのかも知れない

マーケットの魔術師 - ウィリアム・オニール

Q. つまり、新高値の銘柄は青天井ということですね。
A. その通り。先に買った人は誰も損していないし、最初に飛び降りようとは思わない。みんな儲かっていて、みんな幸せなんだ。

マーケットの魔術師 - デビッド・ライアン

Q. 最高値や最安値には興味がない、ということですか?
A. そうです。安値での買い、高値での売りなんて、仕掛けたことはないですね。もし安値で買えたとしても、マーケットはそのレベルで何年間も腰を据えてしまうかもしれません。資本が縛られることにもなります。価格変動が始まる前にポジションを抱えるのは危険です。変動が始まる状態まで待って、それからポジションを抱えるべきです。
Q. 多くのトレーダーが、最高値と最安値を捕まえようと最大限の努力をしていると思いますが、それは間違っていると思いますか?
A. 思いますね。それは、マーケットが行動を起こす前に、自分の予想を組み込もうとしているに過ぎないと思いますね。

新マーケットの魔術師 - ランディ・マッケイ

これらは僕が勉強として行っていたこの2ヶ月の間のトレードで何度も犯したミスでした。上記を読んだ後でさえ同じミスを犯してしまっていました。時価総額が$300MMに満たない株、$30未満の株、多くは$10未満の株は、ランディ・マッケイの言う通りときには利益を生むのかもしれませんが、僕がトレードを始めた3月以降のボックス相場ではトータルでマイナスの損益をもたらしています。その要因としては、価格変動が激しすぎてエントリー・手仕舞いのタイミングを間違えやすいこと、価格変動が激しすぎることによってサポート/レジスタンスラインや移動平均線などの基本的なテクニカル指標が信頼するに足りないこと、わずかな日を除いて出来高が小さすぎるので想定した価格で約定させるのが難しいこと、株価が安すぎるので「これ以上下がることはないだろう、下がってもわずかな損失で済むだろう」という誤った安心や慢心を感じること、あたりかなと思っています。


参考文献


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