キメツケの刃

■ネット中傷、事業者は削除指針を=報告書、透明・迅速化を要請―総務省会議
(時事通信社 - 11月28日 17:01)
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なかなかデリケートな話題で最近映画化されたそうだが奥さんに言われるまで「福田村事件」というのを知らなかった。

それを受けて奥さんと私でのディスカッションが始まった。
奥さん「やっぱりキメツケがよろしくない。久村花さんやスマイリーキクチさんの事件もそうだけれど。右なホンコンさんとか左なラサール石井さんみたいなのも仙道になってしまうからよろしくないんじゃないかしら?」
私「いや、キメツケ自体はしょうがない。人間のサガで、私も貴方も逃れえるものではない。キメツケによる勘違いは防げないけれど、最後の一線である『極端な決定や行動』の前にエビデンスの検証で踏みとどまれるかどうか。」

奥さん「しょうがないって。じゃあハナさんは痴漢冤罪にあったとしたら受け入れるの?」
私「触ってないんだったら、微物の採取をしてくれって主張するけれど。」
奥さん「そうじゃなくて。満員電車が揺れたとかで実際に相手の方に触れてしまったとしたら?微物はある状況で、でも痴漢をしてない場合、受け入れるわけ?」
私「受け入れるわけないし、最後まで自分は痴漢をしてないという主張はするよ。でも微物が採取されるなどのエビデンスまである場合、第三者が信じてしまうこと自体はしょうがない、というか防ぎようがないと思ってるという意味だよ。痴漢をしてないという自分自身の内心を知るのは自分だけで、それを第三者に立証できない状況だからね。だから毎朝始発で出勤するわけさ。(笑)」
奥さん「私や子供がいるのにしてもいない痴漢冤罪を受け入れるわけ?」
私「いや、だから受け入れるわけがない。当事者としては最後まで抵抗はするけれど、ただ第三者目線でいえば理解はさしてもらえないだろうなという諦観がある感じかな。」
奥さん「うーん、えん罪なのに?」
私「逆の立場になるとわかりやすいかな。あなたが明らかな痴漢に遭ったとして微物も採取されたと。でも痴漢した側が『偶然触れただけで私はやってない』と主張したとして、それが通っては被害者が気の毒過ぎるでしょ?」
奥さん「痴漢に遭ったという事実を知ってるのは被害者の内面だけであって、外部、第三者にはそれは判断がつかないってことか・・・。」

私「第一印象のキメツケってのは誰もが逃れえない。先入観とか『意見を持つ権利』と言い換えることもできそうだけど、すべての事象についてエビデンスの検証は出来ないし、現実的じゃないからね。むしろ大半はそっちだろう。コロナの存在とかマスクやワクチンの有効性とかも『恐らくそうだろう』と自分が得すると信じる方向で私を含め皆が動いてるわけさ。エビデンスがある!とかいってもそれが捏造かもしれないと言い出すときりがないわけで。」
奥さん「うん」
私「だからといって、他人の出した証拠を一切信じないとなるとすべての組織に対する監査権が欲しいところだけど、その検証の手間暇もどう考えても現実的じゃないしね。そうなると自分が信じられそうな権威者やエビデンスについて自分なりのロジックで矛盾がないようにかんがえるくらいしかないのさ。だからそのキメツケの先に他者を傷つける刃があるかどうかのほうがより慎重に検証されるべきなんじゃないかな」

奥さん「うちの子に、そういう誹謗中傷の被害者はもちろん加害者にもなってほしくないけれど、何かいい教育はあるのかしら?」
私「絶対の単純な正解はないよね。ただ私自身が他者を誹謗中傷しないのは『自分の幸せに特化してるから』かな。」
奥さん「それってどういう理屈?」
私「他者に嫉妬する能力がない私としては当然のことなんだけど、私を攻撃してくる他人の年収を100万円下げることよりも自分の年収を1万円上げることに時間を使いたいってことさ。誹謗中傷なんてしてる暇がもったいない」
奥さん「その割に一時期裁判ばかりだったじゃない?(少し意地悪な笑い)」
私「そりゃ防衛戦だったり、自分が相手から金を踏んだくれればその分自分が幸せになれるからね。相手を不幸にするのが目的じゃないよ。おっと今のはカットで。ほんの微物レベルだけど一応は真実を重んじる正義の心もあった(笑)。いいんだよ、素人でも5戦全勝したんから」
奥さん「全部終わってからあなたが行政書士資格とったのは効率が悪いとキメツケるわ(笑)」
私「実戦で学んでからだから効率が良かったとキメツケてくれ(笑)」

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。