破綻や決裂も問題解決の一種

ウチの相方の勤務先(病院)のスッタモンダのごった煮。
若干のフィクションをまじえつつですが。

【登場人物とその総評】
K院長=40代男性 医者としての腕は一流。土日も勉強会に出かけ腕を磨く職人としての姿勢もあり、患者さんへの説明も丁寧で人当たりもよい。奥さんとお子さん3名の良きパパでもある。
ただし経営者としての資質はかなり低く、本人も自覚がある。数年前にはスタッフに総スカンされて全員退職されてしまったことも。

Tさん=20代の看護師で4年目。女性スタッフの中では最も理性的。

相方=30代女性。女性スタッフでは最年長の立場。ソーシャルワーカー。人付き合いで気を遣い過ぎて疲れるタイプ

Yさん=20代女性。チーフ。相方がリーダー向きの性格ではないので代わりにリーダーを務めてくれている。

事のおこりはそもそもTさん採用時にさかのぼる。K院長は「手当がこれだけつく」というような魅力的で調子のよいことを言っていながら、実際は手当てをつかずに数年が経過。従業員の希望として「住宅手当が欲しい」などの要望があっても、コンサルと相談した結果ということで社員旅行で東京ディズニー(交通費は自腹)になるなど、してしまってきた。

K院長の認識は「できる限りの配慮はしている」「半分は出してる」であり、女性スタッフにすれば「結局自腹でいくくらいなら会社じゃなくて彼氏と行きたかった」「気遣いを頑張ってるのはよいけど、気づかいするところが違う。肝心のことを無視してるのは却って腹が立つ」

Tさんは事ある毎に「約束を守ってくれるよう」に先頭に立って要求してきたわけだが、K院長は「まあな、やらなきゃいかんとは思ってるんだけどな」とあやふやで曖昧なまま問題をその場しのぎで先送り。

その負債利子がマグマのように蓄積し、爆発直前となっている。

TさんはK院長の顔も見たくない、口もききたくないという状態になっていて、もはややめる直前。実際にTさんと同期で入った看護師さんが同じ理由でこの夏に辞めているので
後追いする可能性は高い。

知らぬは院長ばかりなり。

うちの相方やYさんがその板挟みになりつつ調整しようという状況。決戦は18日火曜日である。事と次第によっては病院自体が吹っ飛ぶことになる。

ハナー「たしかにK先生の誠意不足が主因だけど、君ら女性スタッフにも落ち度はある」相方「落ち度?あれだけ言い続けたのに?」
ハナー「落ち度は『期限を切らなかったこと』だろう。だから問題が肥大してしまったんだ。で、期限を守らない場合のペナルティもいるんだけど。たとえばボイコットやストライキをちらつかせるのは?」
相方「それはさすがにまずいでしょう。信頼関係が破綻する」
ハナー「うん、まあそうか。とはいえ期限を切るだけでも違うはずでね。メインはYさんに任せるにしてもわざわざ休みなのに君が出ていくからにはサブリーダーシップを発揮してフォローしてあげなきゃね。」
相方「サブリーダーシップ?」
ハナー「自分なりの造語のつもりだけどね。リーダーは孤立しやすいからリーダーをフォローしてあげないとね。君は視野が狭いからメンバー全部を見るのはそれができるYさんに任せてる。サブリーダーは負担の大きいリーダーであるYさんを見てしっかりフォローすることかな」
相方「具体的にはどうすればいいの?」
ハナー「まずK院長を悪者にしない『言い方』だろうね。『この病院が壊れるのは嫌です』と行くべきだろう。自分や相手ではなく「環境」のせいにすると悪者が発生しない」
相方「でもそれだけじゃTさんが辞めてしまうのは止められないんじゃないかな。それにリーダーのフォローにはなるのかな?」
ハナー「それについては、期限を切って約束をどこまで守ってもらうかという大方針を提示すればいい。また、守れないことについては約束破ってごめんなさいまでケジメをつけてもらうべきだろうね」
相方「たしかに方針を決めればリーダーは交渉しやすいだろうけど。それってTさん受け入れてもらえるのかなぁ?」
ハナー「それはTさん次第だから何とも言えないね。誰も神様じゃないから全員が満足いく解決は難しい。でも全員が納得できそうな解決を目指すべきだろうね。失敗を認めて破綻とか決裂っていうのも問題解決の一つの結果だから。破綻や決裂を認めずに『やらないかんと思ってる』であいまいにして待ち続けた結果が今でしょう?破綻や決裂しても前進はしてるわけで、停滞よりよほどいいんだよ」

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。