滅ぼす脅し付きで自由意志?

宗教勧誘との論争決着編です。
私「今まで2年間ありがとうございました。今日が約束の最後の日ですね。」
Tさん「そうですね。ハナーさんにはぜひ教会まで来ていただきたかったのですが。」
Tさんはおそらく心から私のことを思って言ってくれていたのだと思う。それはわかるが私は宗教を必要としていない。自分の心の弱さは認めた上で死ぬまで自己責任でタイマンをはる。仮に悩んで他を頼るにしてもそれは神ではない。私には頼りになる家族や友人がいる。家族や友人に見捨てられたら?それは私の器がその程度だったということだろう。最終日ということで私は考え付く最強の攻撃を用意していた。『これでTさんを翻意させられたらすごいのだが。』
私「実は最大の疑問があるんですが、お答えいただけますか?」Tさん「ええ、そのために来ているわけですから。」
私「今までの内容からすると裁きの時が来たら、神は自分を信じるもののみを救い、サタンとそれに与する者を地獄に放り込むのですよね?」
Tさん「そうです。預言にあるように国連が宗教を禁じたら私たちは布教活動をやめて地下に潜みます。
そうなってからでは遅いので、何とか信仰に目覚めていただきたいのですが。」
「国連が宗教を禁じる」はそうとれる記述が聖書にあるという話だった。予言はいつも不明確な書き方をするのだが、この部分については予言そのものよりも「世界で宗教を原因とした戦争が頻発しているから国連が宗教を禁じる」という流れには一定の論理性を感じた。もし国連が宗教を禁じたら臆病な私は入信するかもしれない。(笑)「大過去の予言で過去のことを当てた!」と言われても私から見れば両方過去なので信憑性に欠ける。できたら未来の予言を教えて欲しいといったら出てきた話でした。予言については占い師との勝負を掲載する機会があればそちらで。ただ、こちらは私が書かなくても、世の中でよく言われている手法の繰り返しなのでTさんとの会話ほど面白いかどうか不明ですね。おっとっと、本題、本題。

私「私が納得できないのは万能で慈悲深いはずの神がヒトの自由意志で信仰する証明をするとしながら、一方で信じなかったら地獄に落とすと脅していることです。これでは強盗がナイフをつきつけながら『自由意志でお金を払え』と口先だけは言ってるようなもんじゃないですか?全然、自由意志だとは思えないんですけど?」
Tさん「滅びの可能性を示唆されてもハナーさんは神を信仰していませんよね?それは神が自由意志を認めているからです。地獄に落ちるのはサタンに与するからであって、信仰にさえ目覚めれば脅しとは感じません。」
私「順序が反対です。私は脅しが実感できていないから信仰していないのです。脅しの後の信仰ですから。でも脅されて信仰をもっても神はお認めにならないとおっしゃる。そもそもサタンの問いかけが愚かで不利過ぎます。もし聖書が事実ならサタンは確かに惨敗するでしょう。神に次ぐ能力者であるサタンがそんな事もわからないとは思えないのですが。私としては神が存在するとしてもサタンと組んで行っている大いなる出来レースだとされたほうがいいと思います。最後にはサタンやそれに与する者を含めて救ってくれるほうが万能かつ慈悲深いに相応しくないですか?」
Tさん「それは人間の都合です。神は神のお考えがあって今の取り組みを見守っておられるのですよ。」
私「うーん、やはり理解できないものは信じることが出来ないと言うのが私の結論ですね。少なくとも全知全能かつ慈悲深い神はいないと証明されていると思います。『慈悲はあっても力を制限された神』か『人間に関心を持っていない神』ならいるかもしれませんね。あと忘れてならないのが神に次ぐ力がありながら負け戦に挑む愚かなサタン様なら認識できるかもしれません。私の想像力の限界なんでしょうかね。」

結論:引き分け
「信仰は論理性を超えたところにある」という当然のことを確認して終わりました。まあ、彼を言い負かすなんてことは目的ではないのでこれはこれで十分満足しています。Tさんも最後まで信者の節を曲げず誠心誠意説得をしてくれたのでいい論撃ができました。その点は今でも感謝しています。

なお2年に及ぶTさん編に比べるとぐっと落ちますがその他の営業マンや勧誘員との戦いの記録も残っています。おばあさんを騙そうとするリフォーム業者とかキャッチセールスとか高価な教材を売りつけようとする人だとか。
皆様の反響を見て、かつ私の気分が乗れば掲載したいと思います。Tさんと異なり悪意の人ばかりで、詭弁を用いてきたので実は楽な戦いが多かったです。普通は詭弁を用いられると「納得できないまま言い負かされる」ケースが多いです。ただ、カラクリさえ知っていればそこから崩せます。(詭弁の定義にもよりますが)私の見解では詭弁は決まると劇的ですがあくまでも奇襲なので、冷静に対処されると隙だらけだと思います。オレオレ詐欺みたいなもので冷静に対処すれば言い負かされることはありえないですよね?
もとい私が圧倒的な実力差のある兄や父母相手にさす将棋に近しいかもしれません。彼らも彼らでそれでメシを食ってる方々ですから上っ面のスキルだけならTさんより上でしょうがTさんのような「情熱」は無かったので私もかなり遠慮なくやりあいました。(笑)情熱や魂無きスキルだけの限界はそれを見抜いた相手には一切通用しないことです。


CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。