「疑う」ことから始めよう
当たり前を疑う外部の視点
いつも、ありがとうございます。
先日7月12日に当法人初めての試みとなる「MBV未来を語る会」を開催し、職員一同が集まるほか、ご来賓の皆様にもお越しいただき、これまでの法人の振り返りやこれからの未来について目線を合わせる機会を設けました。クリニックを半日お休みにさせていただきご不便をおかけしましたが、職員は貴重な講演を頂戴し新たな気付きを深めることができましたし、改めて地域の皆様のお役に立てる医療を提供するべく志を新たにしたところです。
さて、2023年1月16日、日経新聞に「医療と経営の分離と融合」というタイトルで広告を出稿した件は、このnoteでも触れました。医療法人の経営において、一般企業の経営に欠かせないスキル・ノウハウ、あるいは部署や機能、そして何よりも人材が不可欠だと、つくづく思います。
「コンプライアンス」を例にとれば、どこの業界でも“慣習”なる悪癖はあるものです。医療業界も例外ではありません。医療法人の経営者は、そうした慣習を法令遵守の観点から、自らの組織内で蔓延らないようにしなければなりません。
そんな時、業界の外の知見や経験が大いに生かされます。業界内の“当たり前”に対して「変じゃないですか?」と言える人材を組織内部に置くことで、コンプライアンスは実践されます。良くも悪くも、SNSが“メディア”として機能している現代において、あらゆる組織がコンプライアンスの問題を重要視しています。どこを火種に「炎上」するか分からず、炎上した際のダメージを考えると、日ごろからコンプライアンスを意識した組織運営が大切です。
医療法人とて例外ではなく、法律・法令違反だけでなく、人としての倫理に反する行動は、組織にとって大きなリスクとなります。エールホームクリニックでは、創業時から顧問弁護士を置いています。安全な医療体制、医療システムの構築などについて法務面からサポートをお願いしています。地域の人たちから愛されるクリニックでありたい。そんな想いを組織運営でも大切にしています。
向かう先を示してくれる「羅針盤」
「内部統制」も組織運営では欠かせない要素。一般企業では機会損失や各種リスクを防ぐために、必要なルール・仕組みを整備しています。繰り返すまでもありませんが、医療法人にとっても、内部統制が組織運営上、重要である点は変わりません。そして、そのためには、組織内に専門の部署が必要です。
5月に発表した「MBVバリュー宣言」も、内部統制の一環です。地域に求められ愛され続けながら、組織としても個人としても成長する。職種や立場に関係なく、人として大切にしてほしい価値観を、多くの人に協力いただいて明文化することができました。この価値観を大事にして、最高の医療サービスを提供するクリニックを目指します。
チームで目標を実現するには、旗印が必要です。迷ったとき、悩んだとき、方向を見失ったとき。個人的にどう行動していいか分からなくなったら、旗を目指して進めば、みんなと合流できます。「MBVバリュー宣言」は、私たちが向かう先を示してくれる「羅針盤」なのです。
MBVが大切にする普遍のテーマ
「病院は倒産しない」と考えている人もいるかもしれませんが、医療法人も倒産します。私は、経営者の使命を「倒産させない」ことだと思っています。倒産すれば社員は路頭に迷いますし、取引先にも多大な迷惑をかけてしまいます。一般企業の経営者は、倒産させないために日々知恵を絞って努力しています。医療法人の経営者であっても、それは同じ。病院やクリニックが倒産すれば、勤務医や看護師、事務スタッフの仕事が失われるだけでなく、患者さんに悪い影響を与えてしまいます。社会の中で「医療」の安定供給を担う医療従事者として、病院やクリニックを倒産させないことを、まず何よりも大切にしなければなりません。
時代の変化によって、社会制度や人々の価値観は大きく変わろうとしています。医療法人の経営の難易度が格段に上がっている昨今、病院やクリニックを持続させるためには、これまでよりも柔軟な発想で医療法人の経営も工夫していかなければなりません。医師不足に悩む地方に信頼できる医師を集める。あるいは育てるシステムを創り、地域医療を活性化する。これがメディカルビットバレーの原点です。そのためには、すべての診療科が同じフロアで協力しあいながら、各自がプロとして仕事に励む。そうして、効率のよい診療体制を構築し地域に最高の医療を提供する。
「好きな仲間と、好きな場所で、ワクワク仕事しながら、サイコーの業績をあげる!」
これは、MBVが創業から大切にしている普遍のテーマです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?