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コーポレートミッション、ビジョンの整理フレームワーク

株式会社Housmart(以下ハウスマート)でデザインリードを担当している稲井と申します。中古マンション購入アプリ「カウル」と、不動産営業効率化システム「プロポクラウド」のUI/UXデザインチームを率いています。

本記事では、コーポレートミッション、ビジョンの整理方法について共有をさせていただきます。

スタートアップ企業でアーリーステージからミドルステージへのステップアップを考えている経営陣の方、社員数の増加で事業目標の可視化をお考えの方はご参考ください。

背景

ハウスマートでハウスマートで30人を超えて今後の展開を見据えて、事業計画資料作成の一環としてミッション、ビジョンを可視化整理しました。

ミッションとバリューについては以前から策定しておりましたが、toB向け事業の進展に伴い現在に置けるビジョンやそれを実現するためのストラテジーを書き足す形で進めていきました。自問形式で並べることで論理構造を整理することができたのでフレームとして共有させていただきます。

自問形式フレーム

フレームの構成要素を質問に答える形で記入し、繋げていきます。
質問は簡単ですが、答えるのは難しいですね。。

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あなたの会社が注目する社会課題は何か? -> 社会課題
その解決ため、あなたの会社は何をすべきorしたいのか? -> ミッション
ミッションをどのよう形で実現する? -> ビジョン
どのような価値観で判断し実行するのか? -> バリュー
どの国のどの事業領域で行うのか? -> ストラテジー

多くの人に企業理念を説明するわけですから論理的に整理がなされていなければなりません。以下の論理的な文章を書く時のヒントを参考にさせていただきました。

http://neuro-educator.com/logic6/#i-3

論理的で分かりやすい文章とは
「読み手が知りたい情報が、知りたい順番、気になる順番どおりに書かれていて、読んでいる途中で??と思うことがない文章」です。
 読み手に負担をかけない、迷子にならない文章、と言われたりもします。

読み手の疑問に答えることで自然と論理的な構造になるのでは?と考え、このようなフレームを作成しました。

社会課題へのリンクはマストではないですが考慮した方が良いと思います。ハウスマートが提供しているサービスの対象領域は日本国内の不動産売買仲介ですが、人口減少による住宅の需給バランスの変化に多くのシステムが対応できていません。スタートアップの機動力を活かすためには、大手企業が解決できない社会課題への配慮が欠かせないものと考えています。

ミッションとビジョンはどちらが先かという異論もあるかと思います。
現時点での事業規模やPMF(プロダクトマーケットフィット)の進捗によっては規模拡大をビジョンに掲げることも間違っていないと思いますので、状況に合わせて順番を入れ替えてもいいと思います。

バリュー(価値観)だけは採用後に変更をすることが非常に困難かと思いますので、現状のメンバー内でよく議論をした上で先に決めることが望ましいです。

ストラテジーはビジョンを描くときに一緒に考えるのが良いでしょう。マネジメントチームだけでなく具体的なアクションや会社の強みを理解している現場のリーダレベルも参画して考えることでチームへのビジョン浸透力も上がってくると思うので試していただくと良いかと思います。

ハウスマートのミッション、ビジョンの特徴

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住を自由にというミッションのもと「住まいを探す人とサービス提供者の両方が幸せなプラットフォームを創る」という共生型のビジョンを目指すことにしました。

ハウスマートには、不動産会社出身の者と優秀なエンジニアが集まってきており、その強みを活かすことが競争力になると判断をしたためです。

もう一つは、Airbnb、Uberのような業界ディスラプト型のビジョンにはすでに限界が見え始めているのではないか?と言う考えです。

ギグエコノミーと呼ばれる新しい仕組みとして提唱されていますが、既存にある業界をテクノロジーで改善した結果、Uberは低賃金の労働者、違法なドライバーなどを生み出し、Airbnbも数多くの問題を抱えています。いずれのサービスでもより良いプレイヤーは専業化していきます。多くの既存業者の廃業を生み出しながら。。

我々ハウスマートも創業期にはCtoCの不動産取引を目指すという業界ディスラプト型のビジョンからスタートしました。しかし、既存の不動産業界が抱える悩みや責任感などを知る中で、新しい技術と既存の業界が共生できる形を目指すことが正しい解決へ向かう道なのではと考えるようになったのです。

チャレンジを行う中で際限なく壁が立ちはだかっていますが、同じ目標と価値観をもち、会社の中であきらめる人がいないので困難なチャレンジでもやり続けられています。

このビジョンが受け入れられるかどうか、自分たちの努力と市場による判断によって決まります。私たちのミッション、ビジョン、バリューにご興味をお持ちの方はご連絡ください。

ハウスマートHP

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