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うつべきか、うたざるべきか:ワクチン死者数の推定

ここにきて超過死亡が激増しています (図1)。

各年度の2月〜11月の超過死亡数を比較してみると、コロナパンデミックの始まった2020年は2019年に比べて死亡者は6,652人減っていました (表1)$${^{1)}}$$。コロナが流行ったため厳しい感染対策を行いインフルエンザなどの他の感染症が激減したためだと考えられます。

しかし、ワクチン接種を開始した2021年は逆に58,682人増え、ブースター接種を始めた2022年はさらに増えて102,235人となり超過率は全死亡者の8%、ワクチン接種を行った2年間で6.5%に達しています。
 
2022年の超過死亡で目立つのは2,3月の2ヶ月間と8月以後の4ヶ月間です。2,3月はオミクロンが流行り始めた第VI波に一致しコロナの死者が激増した時期ですし、8-11月はBA1がBA5におきかわり第VIIが猛威を振るいました (図1)$${^{2)}}$$。
 
超過死亡はコロナによる死亡者を反映したものだという意見があります。
 
2022年の2-11月までの感染者(PCR陽性者)は19,521,807人で死亡者は22,964人です$${^{3)}}$$。日本人は1年で100万人程度死亡しますから、年齢補正をした上で観察期間を60日としてこの陽性者の期待死亡数を計算すると18,063人となり、コロナによる死者数(純死者数)は4,901人と推定されます (表2)。

この数字はこの時期の超過死亡数の3%にしかなりません。超過死亡数の増加をコロナによる死亡者で説明するのは無理があるように思います。
 
2,3月と8-11月はワクチン接種の増加とも一致します。2,3月は3回目のブースター接種、8,9月は4回目のブースター接種のピークです (図1)。コロナが増えたからワクチンを接種したとも考えられますが、逆に、ワクチンを接種したからコロナが増えたとも考えられます。
 
2022年後半の感染者の激増は韓国や日本などアジアのワクチン接種率が高い国に特徴的でワクチンがコロナを誘発した可能性が指摘されています。事実、ワクチン接種はコロナの感染率を数ヶ月は抑制しますが接種後6ヶ月ほどで逆に促進することも示唆されています$${^{4-6)}}$$。
 
厚労省は2022年の1/17〜12/18ワクチンの死者は378人と発表しています$${^{7)}}$$。2022年の2/14の時点で99,834,543人が接種していますから$${^{8)}}$$、2021年の日本人の死亡率から年齢補正をして計算すればワクチン接種者の2/14〜12/28の期待死亡数は1,163,440人となります (表3)。

ワクチン接種者で死亡した人を原因の如何を問わず報告していれば100万人以上の報告がなければいけないことになります。このことは厚労省の報告は因果関係を恣意的に調整したもので、実際の死亡者の0.5%にも満たないということがわかります。
 
実際のワクチンによる死亡者はどの程度なのでしょうか?
 
アメリカのオンラインによる調査でワクチン接種者の実際の死亡率を計算した結果が報告されました$${^{9)}}$$。
 
統計学的に解析するとワクチン接種による死亡者が2021/12/26までに278,000人 (95%信頼区間:0.79-1.19)であることが推定されています$${^{9)}}$$。ワクチン接種回数は514,470,000回ですから$${^{8)}}$$、1回あたりの死亡率は0.000541、すなわち、1,840回に1人の割合で死亡者がでていることになります (表4)。

アメリカのコロナワクチンによる死者はVAERS (vaccine adverse event reporting system) にまとめられており、2021/1/7時点で9,936人でした$${^{10)}}$$。従って、VAERSに報告されている死亡者数は実際の死亡者数の3.6%に過ぎないことが推定できます。
 
アメリカでワクチン接種を開始した2020/12/1-2021/12/26の超過死亡数は595,294人です$${^{8)}}$$。この間のコロナによる死亡者(PCR陽性者の死亡者)は491,525人です。
 
この場合、コロナの死亡者は期待死亡者を差し引いていません。日本の2021/2/3-11/30の推定期待死亡率の値 (表3)で代替して感染者の期待死者数を推定し、これを差し引くとコロナによる死者数は462,051人となり致死率は1.2%になることが推定できます。
 
超過死亡者のうちコロナによるものが78%、ワクチンによるものが47%です。あわせて100%を越えますが、期待値やワクチン死亡者の推定値の誤差を考えると妥当な数字です。コロナ死亡者はワクチン死亡者の1.7倍ということになります。
 
2022/3/1-11/27のワクチン死亡者も推定してみます。今年に入りアメリカではワクチン接種が控えられるようになり (図2)、この時期のワクチン接種数は2021/12/26以前の接種数の15%ほどです$${^{8)}}$$。ワクチン死亡者の推定値も4,070人と減り、超過死亡者数の3.7%にしかなりません (表4)。

VAERSによるワクチン死亡者の報告数も4,078人とほぼ同じ値です$${^{10)}}$$。コロナ推定死亡者は95,667人で、超過死亡者数の87%です。ワクチンに対する警戒感が強くなりきちんとした報告がなされていることとオンライン調査の数字の妥当性が示唆されます。
 
このワクチンの死亡率の推定を日本にあてはめてみるとどうなるでしょうか?
 
日本では2021年2月から接種を開始しています。7月にはデルタ株が流行りはじめ11月にほぼ終息しました (図2)。この間2021/2/3-2021/11/30のワクチン接種回数は199,650,000回です$${^{8)}}$$。アメリカのワクチン死亡率を使えばワクチンによる死亡者は108,093人となります (表5)。

一方コロナによる推定死亡者は11,365人、致死率は1%ほどでした$${^{8)}}$$。ワクチン死亡者はコロナ死亡者の9.5倍、超過死亡者におけるワクチン死亡者の割合は180%、コロナ死亡者の割合は19%ということになります。
 
ワクチン死亡者が超過死亡者を越えているのは、推定値の過剰評価かもしれません。あるいは期待死亡数が減っているのかもしれません。いずれにしろ超過死亡にワクチン接種がコロナ感染の10倍程度大きく寄与していると推定できます。
 
オミクロンが流行した2022/2/3-2022/11/29ではどうでしょう。日本ではアメリカと異なり政府はあいかわらずワクチン接種を推奨し、前年度とほぼ同等の143,950,000回の接種が行われました(図2)$${^{8)}}$$。ワクチンによる推定死者数は77,937人で超過死亡者の48%を占めます。
 
一方コロナによる推定死亡者数は4,901人で超過死亡数の3%です$${^{8)}}$$。致死率は0.025%と大幅に下がり普通の季節性の風邪と大差がなくなりました。
 
コロナとワクチンの死亡者をあわせても超過死亡の半分ほどしか説明できません。しかし、残りの半数も観察期間を超えたワクチンによる遷延的影響である可能性は否定できません。心血管障害に加え$${^{11-13)}}$$、免疫不全による癌$${^{14)}}$$や自己免疫疾患$${^{11,15)}}$$、神経障害によるプリオノイド疾患$${^{16,17)}}$$なども出始めているようです。
 
厚労省が発表したこの間のワクチン接種者の死亡者数は374人で推定報告率は0.5%と推定されます$${^{7)}}$$。アメリカと異なり何ら改善されておらず、前年度の半分の報告率です。
 
アメリカの調査から推定されるワクチンによる死亡率が日本で大幅に変化するとは考えにくいように思います。昨年度増えた大幅な超過死亡の増大はワクチンによる副作用が大きく影響している可能性が高いと思われます。
 
世界でも有数のワクチン接種率を誇る日本ですから(図2)$${^{8)}}$$今後も大幅に超過死亡者が増えることが危惧されます。
 
1) 厚労省 人口動態統計速報 (令和4年11月分)
2) mbi note (2022/12/6)
3) 厚労省 データからわかる新型コロナ感染症情報
4) Hansen CH, medRxiv, 21267966 (2021)
5) mbi, twitter (2022/7/15)
6) 荒川央, note (2022/6/24)
7) 厚労省 第90回副反応検討部会 資料1-1-1 (2023/1/20)
8) Our World in Data
9) Skidmore M, BCM Infect Dis, 23, 51 (2023)
10) Open Vaers, Covid vaccine data
11) 荒川央, note (2022/3/14)
12) 荒川央, note (2022/7/5)
13) 荒川央, note (2021/8/31)
14) 荒川央, note (2021/12/21)
15) 荒川央, note (2022/5/12)
16) 荒川央, note (2022/6/11)
17) 中村篤史, note (2022/12/12)