世界の変化と自己の変化についての原稿

これの次の号に連載する文章です。

拝啓 あなたへ
前回のお手紙から世界が一変してしまいましたね。いかがお過ごしでしょうかと問うよりも、いまはどうかご無事で、と祈りたい今日この頃です。

あなたは、「変わりたい」と願ったことはありますか。きっと多くの人が考える話でしょう。

今なのではないでしょうか。もしや今がその時なんじゃないでしょうか。
生き物は気候変動と共にその環境に適応すべく進化をしてきました。進化とまではいわずとも、世界が変わったのですからあなたも変わることができると思いませんか。
苦難、不安、ストレス、そういったものに押し潰されそうになった時は、”いつもの”時間に起きて、”いつもの”珈琲を飲んで、そして季節の”変わる”様子、世界の”変わる”様子、あなた自身が”変わる”様子をつぶさに観察してください。野菜はもう、夏色です。田は稲を待っています。空は澄み渡り、夜は暗いから星が前よりも多く見えるのですよ。

決して、私も呑気に過ごしているわけではないのですが、それでも愛は満ちています。
「変化に気づくこと、手近にある理屈に飛びついてそれを安易に合理化しないことが重要なことです。(エーリッヒ・フロム著『愛するということ』)」

大切なあなたの中心、譲れない気高い矜持。それさえ変わらなければあなた自身はどんどんと変われるでしょう、きっと大丈夫でしょう。

私は私の矜持たるこの場所に立ち続けます。あなたは今はあなたの場所で、気高さを磨いて待っていてくださいね。
かしこ。

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