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パリのマミコさんとわたし【2】

扉を開けるとパーティーが始まっていた。

EDMがずんちゃか部屋に響きわたっている。そうだ今日は金曜の夜だった。

現在私は私含め3名のルームメイトとMairie d'Ivry駅近くでルームシェアをしている。大きな部屋も3名で住めば安くて広くて快適だ。

だが、しかし、金曜の夜ともなるととても騒がしいパーティールームに早変わり。

ルームメイトの1人、南フランス出身のラファエルがとてもパーティー好きで、いつもどこから呼んでくるのか、いろんな人がパーティーのためにどこからともなく家に集まってくる。

パーティーといっても、様々、いつも来る人によりけりで、落ち着いてみんなで議論するようなパーティーもあれば、今日みたいにEDMが鳴り止まない夜も。

正直、仕事で疲れて帰って来たところに、大音量の音楽を鳴らされるとなるとうんざりといったところだが、荷物を置いて、30分もすれば、いつの間にか知らない誰か(実際に名前すら名前がわからないままの事もしばしば。)お喋りに興じる自分がいて驚く。

人間、疲れたなぁと思っている時って、力が湧かないものだけれど、無理矢理にでも、楽しんでいれば、疲れも忘れてしまう。ということをルームメイトや誰か知らない人たちにもみくちゃにされながら、この家でいつの間にか学んだ。

「マリー!」

赤ワインを注ぎにキッチンに向かうと、キッチンの向かいの窓辺でアニスが私に呼びかけてきた。

「どうしたの?ちょっと待って、ワイン注いでから行くわ。」

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パリに住んだ作者がパリの日常と生活を書いていく短編小説です。場所などは実在の場所です。
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