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花と朗読 制作記

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華道家の杉謙太郎さんと福岡でやった「花と朗読の会」の波乱にみちた制作過程を記しました。どうぞご覧下さい。
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#山本源太

花と朗読 制作記(8) 聖なる生と死の躍動

花と朗読 制作記(8) 聖なる生と死の躍動

杉工場での花会はお客様と共に展示されている山本源太さんの半生を一緒に歩きながら朗読していった。家長制度に反発する長男である源太さんが両親と校長先生に手紙を残し家出をするところから始まる。

<手紙>より抜粋
家、家庭制度の中で父や母の考えや、おじいさんの躾までにも
「家」の観念に囚われた。父は果たして幸福だったのか。
絶えず紛争の絶え間のない「家」の中で、俺は取るべき道を知らない。
どんなに苦しく

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花と朗読 制作記(6) 陶工・山本源太  半生の展示

花と朗読 制作記(6) 陶工・山本源太 半生の展示

宝満山の玉依姫様を河北家にお運びした後、杉工場の山本源太さんの展示準備を見に行く。想像以上に大掛かりな展示だった。源太さんが書き溜めていた日記や手紙、そして詩を集め、若かりし頃からの写真を引っ張り出し、整理し、年代ごとに展示しようということだった。大きな木造の杉工場は大きく4ブースに分けられていた。一つ目の部屋は源太さんの半生の展示。写真と日記、手紙、詩などの文章、そして陶器が年代ごとに並べられる

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花と朗読 制作記(2)

花と朗読 制作記(2)

11月に福岡で華道家の杉謙太郎さんと催す「花と朗読」。
前回お伝えしたように開催場所は杉工場と河北邸の2箇所となっている。
趣の違う二箇所なので内容も変える予定。

杉工場の方では、コロナ禍に杉さんがとてもお世話になった陶工の山本源太さんへのオマージュ的な作品にしたいとリクエストがあった。
私も9月に福岡に遊びに行った時に、八女市星野村にある源太さんの窯へ遊びに行った。山の中にある源太窯はなんとも

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