愛されるのも才能

「好かれるタイプ」か「嫌われるタイプ」かと聞かれたら私は後者なのだが、人に好かれるというのは一種の才能だと思い至った。私には持ち合わせない能力でこの先もどう足掻いても前者側の人間にはなれないと思う。嫌われるまではいかなくても疎まれるかどうでもいい存在なのだ。

私の好きな名作劇場「ペリーヌ物語」で、主人公(ペリーヌ)の母が死の間際に「人に愛されるにはまず自分から人を愛さねば」と言い残して亡くなった。とても印象に残るシーンで私自身も教訓にしていたのだが、全ての人に当てはまるわけではないのだなあ。と今更気がつく。ペリーヌは容姿も可愛く、心優しく、賢いので誰からも愛されるに決まっているのだった。愛しても愛されない人もいるのである。そういう人間は割りっきって生きて行く他ない。無理に人に愛される必要も愛する必要もない運命のもと生まれたのだと。

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