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キューリング恵美子著「ドイツ人はなぜ自己肯定感が高いのか」/自分軸のドイツ人、他人軸の日本人

著者は、1986年に靴メーカーに就職、転職した会社でドイツ人の男性と出会い結婚。34歳で渡独。
ドイツの常識は、日本人のそれとは全く違っている事に衝撃を受ける。
ドイツ人が、世間体よりも自分らしさを1番大切にしており、その自己肯定感の高さにとても驚いたそうです。
自分を大切にしているから、他人を気にする必要がないというのです。

日本人は、自己肯定感の低い人が本当に多いですよね。
それはどうしてなんだろう?
薄々気付いているのに、どうしてみんな自己肯定が出来ないまま苦しんでいるのだろう。
この強固な鎖をどうしたら解けるのだろうと、よく考えます。

私の若い頃は、自分に自信がありすぎる人は敬遠されてました。
自分や家族を低く見せる事つまり謙遜
こそが尊い事だと刷り込まれていました。
愚息、愚妻、拙者、拙書、拙宅、拙作など、
自分を低める言い方が日本には元々あって、「可愛いわね」「優秀ね」なんて言われた日には、絶対認めない、あるいはやんわりと否定するのがよい、という風潮が確かにありました。

お行儀・我慢・犠牲・忍耐・根性・努力・いい子幻想
こういった刷り込みが、日本人を蝕んでいるように思っていたのですが、
やっぱりそうか、そうだったのか?
(どう思います?)

さて、内容です。

ドイツ人は、
●メイクをしない人がほとんどである。(好きでする人もいるが多くはない。)
●流行を負わない
●通勤でスーツ・ネクタイの人はほぼいない。着心地と機能性を重要視する。

著者は、ドイツで暮らすうち、自分がずっと「他人の人生」を生きてきた事に段々気づいていきます。

●おもてなしはしない(誕生日会だけは別で、人を招き盛大にお祝いをする。)
●飲み会でビールは注がない(自分のタイミングで、自分で注ぐ)
●他人の分を取分けとかしない
●気遣いを表すドイツ語もない。
●以心伝心はない(ちゃんと言わないと伝わらない)
●他人の顔色やどう思われるかを全く気にしない。
●社長と社員は対等であり、タメ口で話す。
●閉店法という法律があり、土日は店の営業が禁止されている。
平日も20時まで。24時間コンビニはない。(規制緩和により、一部例外あり)
●休みの日には仕事のメールは見ないし電話にも出ない。
●子供も、休暇中の宿題はない。

ドイツ人は、人生を楽しむためにお金を稼ぎ、人生を楽しむために生きている。そうです。

<子育てについて>
●「他人に迷惑をかけるな」と注意しない。こう注意する事がかえって、自分で感じて選択して生きていくことを阻むと考えるから。
●親や先生の「束縛する言葉」が、やる気を削ぐ。他人の目を気にする思考習慣を植え付けてしまう。
●挨拶やお礼を言うよう、子供に教える事がない。
●親も先生も、子供にダメ出しをしない。
●犯罪以外の事は注意しない。
●子供はどこでもVIP扱い。
●ドイツの幼稚園は制服も帽子も名札もカバンもない。
日本の幼稚園はカリキュラムがしっかりあって充実している一方、ドイツの幼稚園にはカリキュラムがなく、ただ自由に遊ぶだけ。先生は遠目で見守っている。(へぇ〜凄い‼︎)

他にも、学びが追いつかない子には進んで留年をさせ、誰もそれをバカにしたり勝手に卑下しない。留年は当然の権利という事のようです。
逆に、勉学に長けている子は飛び級も可能、などなど。
日本で実施するのはなかなか簡単ではなさそうな事がたくさん!

ドイツ人の考え方は全てに合理的。
なんか羨ましいなぁ。

思うに、日本人は、
他人軸で生きる指導をされ過ぎたのではないだろうか?
主体性を削ぐ教育に、
先走りし過ぎる親。
その結果、
皆優しいいい人なんだけど
意見のない人が多い日本人。
な気がします。

◆まとめ◆

ドイツ人の考え方はこうです。↓

今ここに生きて自分が存在するのは、自らが選んできた結果の集積。誰かに無理強いされてここに存在している訳ではない。
自分の人生のこの瞬間を楽しくするのも、苦しくするのも、全てが自分の選択の結果。

ドイツ人のあり方が全て正しいかというと、
お店の対応など、ドイツ人のそれは日本人から見るといささか冷たく感じる事もあるらしい。
ニコニコして対応してくれる日本の店員さんが、私は好きです。
ただ、店員さんが、いつも必要以上に感じよくしていなければいけないと自分を律しすぎて苦しくなってしまったり、
お客と対等の関係を結べないのは
どこか違うと思う。
人に気を使い過ぎて、疲れてしまう人はきっと「他人軸」過ぎるのだろうと思う。

ただ、自分軸に寄りすぎてしまうと、人を思いやる心をも失いかねない。
だから、
他人軸、自分軸、
どちらかに傾きすぎず
いいバランスを保ちながら、
自分の人生のハンドルは
自分で握って生きて行きたいですよね。

それでは今日はこの辺で。
最後まで読んで頂き
ありがとうございました❤︎


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