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嘘をつかせた写真のこと

FBにひとりごとを綴ったら、
思いのほかご反応いただいたので、
noteにも掲載しておこうと、
久しぶりに投稿する。

ここのところ続けて2件、友人だけどお客様になってくださった2組から、かために言うと商用利用のために撮影させてもらった写真を、
その時とは別目的で別媒体に出しても良いか?とお問い合わせをいただいた。

本来なら、こうしてお尋ねしていただき、判断させてもらいたい。
2組とも撮影当時の主旨から外れておらず、その方々にとってプラスになることだったので快諾させていただいた。

以前、池田町の地方創生事業のなかで撮影させていただいた写真が、東北の、よくわからない町の写真として流用されたことがあって、深く傷ついた経験がある。

契約書類に、そういうことしてもokになってしまう、私には拒否する権利が無くなる文言が盛り込まれていて、
先方との間に入ってた業者さんに遺憾の意を精一杯伝え、その方も理解はしてくれたけれど、契約上拒否はできなくて、
私が撮った写真が、嘘をついたことになった。

岐阜県揖斐郡池田町の写真なのに、
東北の町のふりをさせた。

今でも心がズキンとする。
自分の無知さと未熟さと、
ちゃんと契約書を読まず仕事を受けてしまったこと。

「田舎の町、という素材」
として扱われたのも、嫌だった。
ここは私の故郷。
そして、今現在も住んでいて、
大切に思っている。

そんなことして恥ずかしくないんですか、
と、電話口で叫んだけど、
私に対しても言えることだった。

そして、
その、よくわからない東北の町にも、結果としてとても失礼なことをしてしまったし、
そこに住んでいる人や縁のある人にとっては、よくわからない、ではなく、私にとっての池田町のように、かけがえのない町。
本来なら、そこに住む、私のようなカメラマンが撮るはずの写真を、よくわからない東海の町の写真があてがわれて、仕事がひとつなくなる。

それについても、電話口で気づいたら叫んでいた。でも、私の迂闊さが奪ったのだ。
それがとても後味が悪く、辛かった。

だからこそ、
まぎれもなく、その方々のオリジナルの写真を、その方々を紹介することで扱うのに、
きちんと筋を通してお尋ねくださることがとてもうれしくて。
写真を、写真が伝えられることを、
大切に扱ってもらえて、ありがとうございます😊

写真は全く関係無い、ある日の写真。

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