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ヨルダン レンタカー旅(9):おじさん御用達の「アレ」が欲しくなる

前回でようやくペトラに到着しました。

ペトラ遺跡のゲートをくぐり、1時間足らずでエル・ハズネに大感激した私たち。
ペトラさんも最初にあんなファサードを持ってくるなんて、分かっていらっしゃる。
でも何千年も前に、砂漠の休憩場所としてペトラに立ち寄った旅の行商人が、薄暗いシークを歩いた先でこの荘厳なファサードを目にしたら、「なんなんだこの国は!!!」と腰を抜かしただろうな。
しかも建築ではなく、岩を削って造っているなんて。

ペトラのお部屋はとっても天井の高いワンルームが主流。

ちなみに、エル・ハズネは「宝物殿」と言われていたけど、本当はお墓だということが分かったらしいです。
地下も発掘中だったのであまり近寄れなかったけど、建物内部に装飾などはなくシンプルなワンルームでした(エル・ハズネだけじゃなくて他の遺跡も同じ間取りが多い)。

エル・ハズネの真下にもこんなファサードが!

それなりにツーリストで賑わうなか気が済むまで写真を取りまくり、「明日は朝から来て誰もいない状態で写真撮ろうね」と、奥へ進む。

エル・ハズネからプチ・シークのような岩の間を抜けると、そこに広がるのはもう本当に映画の世界。

ひらける手前の細い道。テンションうなぎのぼり。

『スター・ウォーズ』に出てくる、タトゥイーン星みたい(SWのロケ地はチュニジアだけど。チュニジアも行きたい!)。
しかも予想を超える広さ。ペトラ遺跡は36k㎡に842の遺構があるらしいです。東京ドーム換算だと、約750個分。よくわからん。とりあえず、めっちゃ広い。
しばらくアップダウンがない平地とはいえ、屋根もない炎天下の砂漠。こりゃ予想以上に体力勝負。

上の方、ラインどりだけされてる?作りかけなのかな?

もちろん遺跡内にはエル・ハズネと同じく岩をくり抜いてできた遺跡もたくさんあるのですが、まぁとにかく数が多い。
ファサードがない洞窟のようなものもたくさん。これもお墓らしい。本当にたくさんの人が住んでいた場所なんだね。そして、芸術性も高い豊かな国だったんだな。

階段ももちろんくり抜き式。地下にもちゃんとファサード。

遺跡の最奥にはエル・ハズネより巨大なエド・ディルもあるけど、こちらはちょっとしたハイキングなので(ハイキング?山登り?+最後に900段の石段)、明日の朝からがんばる予定。なので、この日はそのほかの遺構を制覇してしまいたい。

遺跡の中を指さしながらの「隊長!お宝発見しましたショット」などネタ写真も織り交ぜつつ、気になる場所を見つけては岩場を上ったり下ったり、とにかくできるだけ近くで見ようと上り下りを繰り返す。
途中、自然の見張り台に登って監視していたポリスにも遭遇。

お仕事中なのは存じてますが…楽しそう!うらやましい!

夕方の閉門時間までめいいっぱい遊んで(なんかもう現実味がなさすぎて、遺跡というよりテーマパークに来てるんじゃないかって気分だった)、ペトラの街に戻る。

素朴だけどツーリストだらけで安全な街。

ペトラの街はツーリストだらけなので、夜でも安心安全。ご飯を食べてうろついていると、ペトラみやげの定番、サンドボトルのお店を発見して立ち寄ることに。
カラフルな砂をビンに詰めて細い棒でちょちょっと中身をいじっていくと、あっという間に砂漠を歩くラクダさんの模様ができあがる、素敵なサンドアート。

おじさん、私用のサンドボトル作成中。

すごい!おじさん、すごいよ!!!

口が開いてたんじゃないかと思うレベルでガン見していると、「名前も入れられるよ」と。

え、欲しい。
買います。

荷物に詰め込んでせっかくの絵がぐちゃぐちゃになってたら悲しいな、と思っていたのですが、おじさんが全体重をかけてぎゅうぎゅうに砂を詰めてくれるので、作ってくれたままの姿で一緒に日本に帰ってくることができました。

そしてここで私たちが購入した、もうひとつのものものは、ベドウィンのおじさんたちが頭に巻いている、赤×白のチェックの布。地域や民族によって色や呼び方は違うらしいけど、「クーフィーヤ」が一般的らしい(wikiさんによると)。

アンマンの街を出てからというもの、見かけるおじさんの90%が巻いていて、ずっと欲しいな~と思っていたもの。
ちょうど売っているお店を見つけたら、どーーーしても欲しくなってしまい(まぁ遺跡の中とかどこででも売ってるんですけど)、お店に入ることに。
お店のおじさんも「男性用の巻き方」「女性用の巻き方」「砂埃がすごい時に口元まで覆う巻き方」など、いろんな巻き方を教えてくれて、明日のペトラ探検から使わなきゃね!と旅友ちゃんと大満足でお買い上げ。

おでこから布を巻き始めて、後ろに垂らした布は首の後ろの日除け効果もあるクーフィーヤ。砂埃がすごいときは、ちょっと巻き方を変えると口元を覆う巻き方で目以外を覆うことができる、砂漠と共に生きてきたベドウィンの知恵。
砂埃がすごい時用の巻き方、ペトラの次に行くワディ・ラムの砂漠キャンプですごい役に立ちました。

明日は朝から晩までペトラに入りびたる予定。
朝から誰もいないエル・ハズネの写真を撮って、エド・ディルまでがんばって登るのが最低限のミッション。
「明日はアサイチでペトラに行くから朝食はスキップでいいよ」とホテルのお兄ちゃんに伝えたら、「じゃぁランチボックスにしてあげようか?」と、うれしいご提案。
もちろんお願いして、明日に備えて早めの就寝。
起きたらランチボックス持ってペトラピクニックだ!

そしてこの日は9月18日。この年、日本では9月19日が中秋の名月。
遠く離れたヨルダンでも綺麗な満月が見えました。

昔のiPhoneでも綺麗に撮れた、明るくて大きな満月。

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