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花と鼻が「はな」という理由
わたしの友達に、Hannah ( はな ) という名前の女の子がいます。
漢字で書くと、花 もしくは鼻
どうして意味の違うふたつの字が、おなじ「はな」というのか、
気になって調べてみました。
実は「はな」の他にも、異なる字で同じ発音な言葉はいくつかあります。
目( das Auge ) と芽 ( die Knospen )
鼻 ( die Nase ) と花 ( die Blume )
歯 ( der Zahn ) と葉 ( das Blatt )
耳 ( das Ohr ) と実(み)( die Frucht )
頬 ( die Wage ) と穂(ほ)( die Ähre )
※カッコ内はドイツ語表記
日本古来の言葉、大和言葉にさかのぼります。
古代の日本人は、
人間も草木も、おなじ生きとし生けるもの
「いのち」を持っていると考えていました。
「いのち」の「い」は息をすること。
息をすることは、生きること。
息をするための器官、鼻は顔の真ん中にあります。
そして草木にとっての花も真ん中にあり、美しさのピークです。
いのちの中で美しい部分が、「はな」なのです。
草木は、種から芽がでて葉が出て、花が咲き、穂が出て、実がなる。
やがて枯れたら、根の世界へ行き、
次の「いのち」へとうつっていく。
古代の日本人は幸福のことを「さきはひ」といい、
心が花開くような嬉しさが、持続的に続く状態
と考えていたそうです。
日本人の感性と大和言葉の奥深さに、思わずうっとりしてしまいます。
わたしの友達、Hannah に
とても素敵な名前なんだよ、ということを早く伝えてあげたい。
日本語の美しさに気づかせてくれた、「はな」に感謝です。
***
今日も平和に、素敵な1日を。
あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。