見出し画像

さみしさでつながってもいい


知らなかった人と知り合うのには、オンラインはリアルより便利かもしれない。最近も、対面の時に自然と同じテーブルで話すのはたいがい2~3人だけれど、オンラインでは10人くらいと同じテーマを共有しやすいという話をしていた。みんなの表情も見えやすいし、1度の機会でおしなべて10人の人と知り合えるのは嬉しい。
それにもちろん、オンラインでも、既に知っている人と関係を維持したり、深めたりすることができる。

一方で、情報や意見を交換することはできても、人の深い温度感・存在感・質感はわからない。全身が見えないせいもある。だから、面接とか、カウンセリングとかはやや不向きなツールだと思う。特に、オンラインで初対面の人同士のデートなどには不向きで、「ここ最近できたばかりの関係を深める機会」はぐんと減りそうだ。今後2年以上、結婚するカップルは減るんじゃないかなあと思う。人との接触機会を8割減らすって、そういうことなのかもしれない。

一方、ひとは、大きく分けて「A:他の人とできるだけ会いたくない/会わなくても平気」という人と、「B:他の人と会っていたい/会わないとしんどい」という人がいると思う。

Bの人の感覚で、上の「人との接触機会8割減」のいまを言葉で表すと、
「さみしい」
きっと、Bの人も、Aの人だってときどき、みんなさみしいよね、って思う。不安だし。誰かと話したい、話さなくても、一緒の時間を共有したいんじゃないかと。

Bの人たち、特に単身で住んでいる人、支えのない人、家庭内で孤立している人は、この状況を支えるためにこそ、積極的につながった方がいいと思う。オンラインでも、電話でも、文通でも、何でもいい。結果的に、この2年間限定でもいい。接触機会を減らされて、人同士が分断されたいまを乗り切るためにこそ、「さみしい」と感じるひとは、それを自分自身に隠さずに、正々堂々どんどんつながることが、むしろ大切なんじゃないかなと思う。
その後どうなるかは、わからない。でも、つながってさえいれば、なんとかなる(無責任)。

誰でもそうだけど、特に男の人はなかなか「さみしい」とは認めたくないし、いえない。つながることも臆病かもしれない。だから、そんなことは何もいわなくていいから、そっとどこかのオンラインに紛れ込んで、一緒に笑ってほしい。それだけでいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?