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探究学習のおかげで手抜きができる


#探究学習がすき

手抜きはサボりにあらず

間違えないでいただきたい。
手抜きはサボりでは無く「仕事の効率化」である。

理屈を知って行動できれば
余計なことはしないで済む。

理屈を知らずに、言われたことだけやるから
意味もわからず、余計なこともしなくてはならない。

こういった考えを今は持っているが
そう思うようになるまでは
いろいろな事を経験したからである。

口で食べるなんて、当たり前じゃん

この、人間の当たり前の営み。
当たり前すぎて、若かりし頃のワタシは
気がつかなかった。

食べることとか、食べもののことが
なんとなく興味ある・・・
程度で栄養学科に入学して、校外実習に行ったとき
せっかく美味しく作った料理なのに
歯が痛い、入れ歯が合わないとかいって
食べられないということに直面した。

その時
あ、ヒトは口で食べているんだ!
と気がついた。

ここが、ワタシの探究学習のはじまり。

入れ歯が作れればいいや

むし歯で歯医者に行ったことはあったけれど
歯医者なんて未知の世界。
でも
口のプロだよね?と思って
栄養士になったあと、再受験して歯学部に入学した。

はじめは、おじいさん・おばあさんに
食べるための入れ歯を作ってあげられたらいいや

くらいの気持ちでいたけれど

一通り勉強していくと
口の中って奥が深かった。

その中で
口腔外科という科目の当時の教授が
これからの時代
美容と嚥下障害がくる!と断言していた。
今から20年以上前の歯科業界では
それらをやっているのは
ごく少ないところで、あまり知られていない分野。

でも
この教授の一言で
これだ!と思い、そこから「摂食嚥下障害」という
非常にニッチな分野を
極めていくことになった。


怖かった指導教官にたたき込まれたこと

栄養学部2年、歯学部6年、大学院4年、
とある企業の奨学生として1年
某女子大の調理学研究室に3年。
口の動きと食物についてひたすら勉強・研究。

とくに

大学院の4年間の指導教官が
非常に厳しく、怖かったが、愛が溢れる怖さだった。
その時、物事の本質を捉えることが
問題解決の糸口であり、応用がきくものであるという考えを
たたき込まれた。


何千人もの食べられなくて困っているヒトを診断して
解決してきたが、今のワタシの診療体制も、コレが根底にあるから
解決策が見いだせるところがとても大きい。

目の前の事実だけを解決するだけでは
またいずれ、問題がぶり返す。
どうしてそうなったか?という事実の根っこを
とらえて解決することが、いろんなひとの幸せにつながるのである。

目の前の事実を理屈で説明できる爽快感

物事の本質をとらえるとはどういうことか。

まだ駆け出しの頃
この患者さん
ご飯はむせないのに、水はなんでむせるんだ?

ああ、この患者さんは水の流れの早さには
喉の動きが追いつかないけれど
ご飯なら咀嚼して、ゆっくり喉に送られるから
飲み込めてむせ込まないんだ。
つまり、食品の性質(物性)の違いで食べられる物と
食べにくい物の線引きがあるんだ!

ということを、画像検査をしたり
他の先生方の研究論文を読んだりして
すっと腹に落ちる説明がついたのを感じた。

ここが、その患者さんのむせてしまう原因の本質なのだ。

その爽快感が忘れられずに
じゃあこの場合は?
こういうこともよくあるけれど、これって?
と次々あがる疑問を、なんとか理屈で説明できるようにし
じゃあどうしたらいいか?を
いつもいつも考えている。


ゲームは覚えられるけど英単語はダメ


とはいえ
小学生から高校生まで
好奇心旺盛でなんでも疑問を持って取り組む!
という子どもでは全くなかった。

勉強はできず、体育だけは得意だったので
脳みそが筋肉でできている
と言われていた。

今思えば
勉強のやり方がわからない
→ 毎回のテストが苦痛
→ どうせまた悪い点
→ あきらめて勉強せず
という負のループに陥っていたのだ。

それでも
大学受験の時は、多少焦りもあり
必死に、いやいや勉強して短大に入れた。

栄養の勉強は
当時の自分にとっては面白かった。
そして、面白いから覚えられ、テストの点も良かった。
その頃から、自分に合う勉強のやり方が
なんとなく見えたのかもしれない。

だから、自分の子どもが

ポケモンのキャラクターは
何タイプでどうのこうのと
えらい詳しく説明してくれたり

あつまれどうぶつの森では
○○つくるのどうやんの?
それは、アレとアレをまずゲットして・・・
と信じられないくらい
たくさんやり方しっているけれど

学校のテストとなると「・・・」で
とってくる点数は今ひとつ。
という状況だけれども
親としては気長に構えている。

それだけのことを
覚えられるアタマはあるのだから
やる気になってスイッチが入れば
きっとできるようになる。

根っこを考えるクセをつけると世界が広がる

自分で何かを突き詰めて考えることは
そういうクセがつくと、自然にしてしまうこと。

何かそういうハッとしたり
え?なんでこうなるんだ?とか
わーすごい!みたいな出会いがあれば
どうしてか?どうしたらいいか?と
考える集中力みたいなものが
培われるのではないかと思っている。

こういう思いは
大人も子どもも同じで
興味を持ったことに取り組むのは
いつから始めても、遅いってことはない。

だからワタシはできるだけ
ワタシと出会った人達には

いろいろな世界があることを伝えて
心に種まきをして
どれかひとつくらい芽がでれば良いなと思ってる。

そして
あれ?これワタシが植えた種じゃないけど
どこかから蒔かれたんだな
なんて思ったりするのも
楽しみにしている。

そして、その逆もまたあり。
周りの方々にいろいろな世界を教えてもらい
仕事の効率化を考えて行くため
まだまだワタシの探究学習は続いている。









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