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(冥)
2021年2月20日 01:29
1.生活と観念 ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことがあるだろうか。 主人公ラスコーリニコフが「人類の歴史や社会にとって大きな価値を生むような非凡なる者は、そのために小さな罪を犯したっていい」みたいな観念的思想で高利貸しの婆さんを殺した結果、しかし自らの思想とは裏腹に罪を犯したことによる苦悩から無様にさまよう羽目になる話だ。 この小説、読んでない人や読んだ気になっているだけの人からは、