メンタル病んだので最長片道きっぷの旅に出ました ~準備編2(スケジュール検討編)~
前回に続き、最長片道きっぷ旅の準備編である。
※記事構成上の都合により、前回内容の一部を再編集の上で本記事に移動している。もし既にお読みの方がいらっしゃれば、読み飛ばしていただければ幸いである。
↓前回はこちら
必要日数は?
基本的に乗車券の有効期間はその経路の距離に比例するが、最長片道きっぷの有効期間は、私の旅行時点においては56日間だ。換言すればこれがこの旅の「制限時間」である。
そして過去の達成者の報告を見る限り、要した日数は平均して25日前後だった。しかし、早起きができず早朝からの移動が困難な私の体調ならばもっと時間がかかるはずである。果たしてクリアできるものなのだろうか。
上述の通りルートも概ね判明したので、以下の条件を設けて時刻表片手に大まかなスケジュールを立ててみた。どんな舐めプレイだよと思われても仕方がないような条件だが……
一日の移動開始(列車に乗る時刻)は朝の9〜10時前後
移動終了(宿泊地到着)は18時前後
無論、列車の時刻やその他スケジュール上困難なところはその限りではない
宿泊地到着を18時前後としたのは体力温存のためもあるが、車窓があまり楽しめないであろう日没後の移動を極力避けたい意図もあった。日の短い冬季ゆえ仕方がないことだが、更に制約が加わるのは少々辛いものがある。
だがそれでも正味40日程度でゴールできることが判った。きっぷの有効期間に対して2週間程度の余裕があることになる。
無論40日間連続して旅行することは考えておらず、適度に休憩も挟みたいし、通院その他の用事もあるため一時中断して帰宅する必要があった。それを考慮しても十分だろう。
(この一時中断を邪道だとする意見もあるかもしれないが、かの宮脇俊三氏だって同様に中断を挟みながら攻略を目指したのだから、そこは別にいいだろう。)
しかし丁度旅行予定の期間中、友人たちとの互いの近況報告を兼ねた一泊旅行と、更に家族旅行の誘いも受けていた。それぞれ一泊としても計4日、休養日も更に必要になるかもしれない。こちらにも是非行きたいのだが、果たしてこの最長片道きっぷ旅行と両立できるのだろうか。
上手い具合にそれぞれの旅行地近くに差し掛かったときに最長片道きっぷ旅行を中断して友人や家族と合流したり、あるいは解散後に再開したりするスケジュールが組めると楽だが、そんなに上手くいくだろうか。まあどちらも好きでやる事なのだからそこは何とか頑張ってみるか……
だがこうなってしまうと、もし途中で長期療養が必要な怪我や病気でもしたら一発でアウトである。数年前から猛威を振るってきた流行り病だって完全に収束したわけではない。十分な感染対策をしているとは言え、罹るときは罹ってしまうだろう。
この旅、最後まで綱渡りになりそうだ……
旅行開始日は?
ルート、必要日数が判明したらあとは旅行開始日をいつにするかが問題だ。ここまで決まれば旅行のスケジュールが概ね決定したも同然である。
当初、できれば乗車券の有効期間中にルートの改廃がないような期間を選びたいと思っていた。
有効期間中に経路内の路線に変化があってもきっぷが発券できなくなるわけではないが、単純に有効期間中にルートが一意である方が綺麗かなと考えたからである。それに旅行中にルートが大幅に変わって最長ルートを辿れなくなった……なんて事態は避けたいし、変更するにしてもその手続きが大変である。よって最初は、ダイヤ改正の行われる2024年3月16日より前にゴールすることを考えた。
3月15日を有効期間の最終日とし、きっぷの有効期間56日をフルに利用するとして逆算すると、56日前は1月19日。当初はこの日を開始日とするつもりであった。
……が、私は一つ勘違いをしていた。当初、根室本線の富良野〜新得間の廃止日をダイヤ改正と同日の3月16日だと思っていたのだが、正しくは4月1日だったのである。ならばこれにこだわる必要はない。
時刻表を調べていると、稚内を出発後の2~3日目で乗車する釧網本線の網走駅~知床斜里駅間で、1月27日から臨時列車「流氷物語号」が運転されるようであった。丁度この辺りで途中下車して観光等をする予定があったのだが、元々列車本数が少ない区間であるので、これを利用できればかなり嬉しい。
また、1月20日以降の土休日を中心に同線の釧路駅~標茶駅間で「SL冬の湿原号」も運転される。せっかくならこちらも乗車したい。
よって、網走〜知床斜里間を1月27日に通過し、28日のSL冬の湿原号に乗車することを考慮して、きっぷの開始日は1月25日と定めた。
ただこれにより有効期限が3月20日までとなり、券面の金沢~敦賀間の経路は在来線経由であるが、北陸新幹線の同区間開業(平行在来線の第三セクター移管)後の3月16日以後に食い込んでいる、という状態となった。
だがそれでも最長ルートは単に並行する新幹線に移行するだけなので、ここについては目を瞑ることにした。現実的にも、同区間は3月15日以前に通過することになる(ここから残り5日で新大村駅に到着するのはまず不可能である)ため、券面記載通りに在来線経由での乗車となり、それ以上の面倒はなさそうである。無論、3月15日までにゴールできれば関係のない話ではあるが……
予算は?
実際、この旅に挑戦予定の方が最も気がかりなのがこの問題ではないかと思う。
だが正直に言うと、私にとってはさほど大きな問題ではなかった。少なくとも資金的にもっと厳しいであろう学生と比べれば、当然ながらこれまで働いて稼いできた蓄えがあったからである。
文字通り「命を削って」稼いできたお金である。扶養している家族がいるでもなし、自分のために思う存分使ったって罰は当たるまい。
実は旅行開始後暫くの間はかかった費用を細かく記録していたものの、途中で面倒になってやめてしまった。よって今現在でもトータルの費用は全く把握できていない。なので、現時点で参考になることは書けない点は予めお詫びしておく。
最終的にかかった費用は、レポートを執筆しながら計算していきたい。
一応、事前に簡単に試算はしてみた。
仮に乗車券の有効期間56日を全て利用して、1日あたり1万円使うと単純計算しても56万円だ。だが、知り得る限りの挑戦者の報告で、予算をかなり切り詰めて旅をした結果が大体これより若干安いか……くらいの金額であった。つまり、私の場合はこの金額では絶対に利かないだろう。
その約2倍を見積もっても100万円。果たしてそれで足りるだろうか?
おそらく経費の大半を占めるのが宿泊費であろう。これまでの挑戦者の報告では、宿泊については多くの方がインターネットカフェや相部屋のドミトリー等を利用しているようだったが、できればこれらは避けたい。そもそもネットカフェやドミトリーなど泊まったこともなく、体調が万全でない状態で慣れないことは尚更すべきではない。
(かつての寝台特急の開放B寝台や、サンライズ出雲・瀬戸号のノビノビ座席は利用したことがあるが、それはそれこれはこれ、である。)
となると、どんなに安くても一泊5千円程度のビジネスホテルを主に利用することになる。だが宿泊予定地に都合よくそんなホテルがあるとも限らない。それに、せっかくの旅行なのだから良いお宿があれば宿泊したい。
勿論宿泊以外の面でも、できる限り地の物は食したいし、お土産も買いたい。贅沢を挙げればきりがない(笑)
……まあ実を言うと筆者、趣味程度に株式投資もやっており、それ用の資金も合わせればもう少しある。最悪、足りなければそこから切り崩せばいいか……とも思った。
宿泊費や交通運賃が割引になったり、ものによっては無料になる株主優待券も持っている。これらも上手く活用して旅を進めよう。
次回へ続く。
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