GOOD WAR 11.桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
今日は制作室2。違う部屋! 製作室1が寒すぎるので、もしかして2はあったかい部屋かも、などと思ったが残念ながら同じスタイルの部屋でやはり寒い。一瞬たりともダウンコートを脱げない。
暖房だか換気扇だかの音がすごくて川のそばにいるみたいだ。
綾子さんが衣装候補で持ってきてくれたワンピースを見て、朗くんは「なんか保育園の衣装みたい」と言った。
「いちおうミナ(ペルホネン)やねんけどな」と綾子さんが応えると、朗くん、「……いいやつやん」。
稽古始まるも、今ぼく集中してない、と朗くん。
台風クラブのライブ映像、星野源のライブ映像、嵐のコンサート映像を立て続けに見て、また台風クラブを見て、「元気でてきた、がんばろー」。
伊奈さんかっこいい、伊奈さんかっこいい、とキャッキャしていました。
今日も新しいシーンを稽古。
傍観したり、加害者になったり、被害者になったり、当事者の隣に立ったり、そういうことが続いていく。
争うのなら、どのように生きるか・どのように死ぬか、そういう争いがいいなと思う。
伊奈さんが、2年前のインタビューで自分が発した言葉のテキストを読んで「道理で言いやすそうやなと思った」と言っていた。本人は、自分が発言したということは覚えていなかったらしい。
自分の過去の発言(テキスト)と、他人の発言(のテキスト)。その実にそんなに差異はなく、それらと今の自分との間にあるものは距離で、その距離を埋めるのにひつようなことは「想像するという作業」。
仕事終わりの諸江さんが登場。年始からから2作品の本番を終え、なんとなくひさしぶりの再会。顔が赤い。寒いところから来た人の顔をしている。
どことなく疲れた様子だが、それは公演疲れではなくて今日の仕事が大変だったかららしい。
「ぎっしり」という音にわたしのiPadのSiriがポピン! と反応していて笑ってしまった。
朗くんが製作室使用会議に行っているあいだ、暫し休憩。
綾子さん、新しいめがねを購入したようで、古いめがねをめちゃくちゃにしたいとのこと。
がっつり踏んでました。レンズがきれいに割れてご満悦のもよう。
予定より遅れて会議から帰ってきた朗くん。
公演を行うか、延期するか、中止にするか。お客さんを入れるか、配信をするか、しないか。稽古を続行するか、しないか。
さまざまな要因があって、さまざまな選択がある。
ただ、ルサンチカはいまのところ(1月20日現在)予定通りに公演を行うつもりです。
稽古再開し、残さんのシーンを作って、今日は終了。
これは、最寄りの自販機で暖かいものの選択肢が少なく、たまたま三人コーンポタージュがかぶったの図。
最後、桜について。
争い(いや戦いか)と桜の相性は、最高で最悪。
パッと咲いてパッと散る、その儚くも潔いイメージが、戦時下大和魂の名の下に利用されてきたことは言うまでもない。
わたしとしても、桜というと「散る」イメージが強かったが、もともとは農耕文化において「再生」や「生産」など「生」のシンボルであったとのこと。
「桜咲く」って、今聞くのは受験のときぐらいだな。受験も受験戦争などと言うが、どこか争いっぽさは拭えない。
最後に顔で、今日も終了。
諸江さん撮り忘れたことにいま気づきました。以上。
場所:京都芸術センター 制作室2
日時:2021年1月12日 14:00〜22:00
参加:河井、伊奈、諸江、山下、渡辺、田中
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ルサンチカ 『GOOD WAR』
「GOOD WAR」には、私たちが「戦争」と聞いて想像する争いと、社会に実際に存在する争いの両方が含まれています。争いに勝った人、争うことをやめた人、これから争う人、争いから逃げる人が剣闘士として登場し、「よい争い」と「わるい争い」の区別がないことを実感しながらも、自分(や自分の周囲)の生活のために争いを行います。
私たちは生きている限り、これからも誰か(または環境)と戦い続けなければいけません。現時点で戦っていなくても、生きている限りいずれ争いに巻き込まれます。『GOOD WAR』ではそのいずれ行われる争いと、過去にあった争いとの向き合い方を鑑賞者と共に考えるべく演劇作品を上演します。
日時:
2021年2月5日(金)、2月6日(土)
2月5日(金) 19:00
2月6日(土) 11:00/15:00
会場:京都府立文化芸術会館
チケット(発売中)
一般 予約:2,500円 当日:3,000円
U30 予約:2,000円 当日:2,500円
高校生以下:500円
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
発売方法:パスマーケット、当日販売のみ
チケット取り扱い:
オンラインチケット(パスマーケット)→https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/012t5m11b5x68.html#detail
構成・演出:河井朗
ドラマトゥルク:田中愛美
出演:伊奈昌宏、諸江翔大朗、山下残、渡辺綾子
美術:辻梨絵子
音響・照明・舞台監督:京都府立文化芸術会館
制作:沢大洋
企画・製作:ルサンチカ
協力:古川雄大、台風クラブ、ARCHIVES PAY
主催:京都府、指定管理者 創、Kyoto演劇フェスティバル実行委員会、ルサンチカ
助成:公益財団法人全国税理士共栄会文化財団、公益財団法人パブリックソース財団、京都府文化活動継続支援補助金
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