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私の英語多読遍歴81: The Case of the Gypsy Goodbye: An Enola Holmes Mystery

エノラシリーズ最終巻。完走しました!

今度の事件は消えた貴族の若奥様の捜索。ある日地下鉄の駅で忽然と姿を消した美しい女性。エノラの探偵事務所(エノラはアシスタントということになっている)に来た依頼を受けて捜索を開始したエノラですが、事件現場は兄シャーロックの自宅のすぐそば、そしてシャーロックにも同じように捜索が依頼されていて…。

相変わらずシャーロックとの追いかけっこかなと思ったのですが、今回はシャーロックが一枚上手でした。ついに正体を暴かれるエノラとその後の展開は読んでみてのお楽しみ。

事件の捜索よりも家族のきずなのようなものが今回のメインテーマです。これまで自分を置いて出て行った母の行方を探し、焦がれ、そしてこちらも家族であるはずの兄たちには自由をとりあげられる恐れから逃げ回っていたエノラ。彼女が最後に解いた謎と、見つけたもの。

よい終わり方でした。賛否あると思いますが、私はこれでよかったんじゃないかなあと思います。

読んで思ったのは、この時代、特に上流階級では、女性というのは男性のお飾り的な扱いが多かったんだなということ。こうあるべきという社会からの圧力みたいなものはどの時代にもあると思いますが、この時代のこの社会ではそれが特に顕著なように感じました。そこから逸脱して自分の力で自由に行動し、また男性優位な中女性ならではの視点で謎を追うエノラに強く惹かれたのがシリーズ通して読んだ理由かもしれません。

一話はそれほど長くないので、結果的になんだかたくさん読めたような気がして達成感を得られたのもよかったです。いつも時間がかかってなかなか読み終わらない自分に嫌気がさしがちなのでw

エノラシリーズ、女の子が活躍する話が好きな方にはおすすめです。

以上、「The Case of the Gypsy Goodbye: An Enola Holmes Mystery」でした。

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