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マカロニえんぴつを365日聴く(2日目)

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<昨日の振り返り>
人間の体は80%水でできている。
いい音楽を聴いたら水が美味しくなるらしいので、
マカロニえんぴつを365日聴いている私の体は美味しくなっているはず。
という気づきがあった。

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「人気が出る前に青田買いする」のは、意外と難しい。
特にアイドルは、デビュー当初はみんなだいたいダサいからだ。韓国アイドルは完成した状態で世に出てくるが、日本のアイドルはファンが見守りながら育てていくシステムなので(例外もあるが)、垢抜けない。

時々、一体誰が決めたのかと目を疑いたくなるとんでもない衣装を着ていたりする。デビュー当時の嵐の『A・RA・SHI』のシースルー衣装が代表的だろう。アイドルの生乳首をさらす衣装なんて、ジャニーさん以外にOKを出せないはずだ。

90年代から2000年代にデビューしたNEWSや関ジャニ、KAT-TUNを筆頭に、なぜかみんな前髪を眉毛と眉毛の間にちょろんと一束だけ出した、ウルフカットだった。(気になる方はググってみてください)

やまぴーが最初に始めたヘアスタイルという一説もあるが、ギャル男そのもの。今ではSHOWROOMの前田裕二社長くらいしかこの髪型をしていない。(「その髪型はやまぴーリスペクトですか?」と聞いてみたいものだ)

プロのファンになるほど、こうした「ダサいところがいい」と逆張り評価し、玄人っぷりを披露するが、過去に数々のグループを見続けているという「顔ナビ」もびっくりの膨大な少年たちの顔データに基づいた審美眼なので、やすやすと真似はできない。

IPOの予想さながら難しい「アイドルの青田買い」であるが、私は一度だけ成功したことがある。2011年に韓国でデビューしたB1A4という男性五人組のアイドルグループだ。

知人の韓国アイドル通ライターの方から「絶対、B1A4はクる!」という情報を入手していた。資料を見てみると、みんな同じ顔をしていて、どれが誰だか全くわからない。

ジャニーズアイドル文化で育った人間としては、「キャラ」がわからないと好きになれないので、あまり気に留めていなかった。

だが、日本デビューのタイミングで取材の機会を得たこともあり、リサーチを開始。・・・曲がいい!

ファーストミニアルバム「Let's Fly」は、アルバムにありがちな捨て曲は一つもなく、擬音語としてしか耳が認識できない韓国語だからこそ合うキャッチーで奇天烈な音楽だった。(音楽通の友人曰く、アメリカで流行ってるR&Bを上手にパクっている、そうです)

何よりも、MVが素晴らしかった。これぞ「アイドルのお手本」。

消防士や弁護士、警察官などのコスプレを大量に披露し、曲の合間には少年たちがわちゃわちゃと戯れている。よだれをたらさず見るのは至難の業であった。

画面が眩しい。NEWSのデビュー当時のやまぴーくらい、メンバーが光ってる。ちなみに、キスマイの玉森くんも、『ごくせん』に出演が決まった時、発光していた。これは、すごいことである。ピークをうまくデビューに合わせ、本人も事務所もコントロールできたわけだ。信じられないほど、うまく噛み合ったデビュー。機は熟した。

私は、一瞬でファンになった。

それから、メンバーの脱退など悲しい出来事に見舞われ地獄を見たが、とにかく2011年からずっと狭い箱でのコンサート、サイン会、握手会、海を超えひたすら追いかけた。

トイレに行きたくなるので炎天下のなかでもペットボトルの水を舐めるだけで熱中症の危険と隣り合わせで場所取りをし(倒れたら見れないので気合いで正気を保つ)、キャパに見合わない韓国の会場で圧死しかけながらも満員電車で培った護身で最前列をキープ。

思い出だけでこの先も生きていける、ありがとう! と毎回ライブ後に心で叫んでた。

だから、何も悔いはない。ないのだが、B1A4に必死だったため、マカロニえんぴつの青田買いには失敗してしまった。

マカロニえんぴつは2012年結成。今年は結成10周年のツアーやイベントを多くやっていて、メンバーも当時を振り返るMCをしていた。

「まだお客さんが10人くらいしかいない頃に、無理やり踊らせたりしてたよね」

など思い出話に花を咲かせているのを聞き、微笑ましいと思う一方で、悔しさが滲む。

その10人の1人だったら・・・、目の前には客がまばらなライブハウスが浮かんでくる。

でも当時の私は西へ東へB1A4を追いかけて奔走していた。どうやっても、マカロニえんぴつには辿りつけていない・・・!

だけど、こう思うことにして自分を励ましている。
「私が生きている時代に活動してくれて、ありがとう!」。

韓国のアイドルは自殺するひともいるし、2〜3年で解散したり事務所と揉めて脱退したりするので、好きになるタイミングがズレると悲惨なのだ。

そういうニュースを見るたびに、同じ時代を生きていること自体がすごいことなのかもしれないと思わされる。

はっとりさんのサイン本受け渡し会は秒殺で売り切れて、しばらく立ち直れなかった。会ったら言いたかった。

「生まれてくれてありがとう。ご両親にもよろしくお伝えください!」

重すぎるメッセージで怯えさせてたかもしれないので、やはり会わなくてよかったかもしれない。

今日もマカロニえんぴつについて語る前段が長すぎて、本題に入れなかった。(反省)




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