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明晰夢は続くのさ、いつまでも

今朝、藁にもすがる想いで教室の扉をあけようとした。

けれども開けられなくて帰路に着こうとの思いから扉に背を向けた

おい、May Lee 遅いじゃないか!?

担当教員からの言葉が静かな空間を支配した。

 くすりと苦笑いするクラスのマドンナがにくい。

 ある奴は言う、ドップラー効果だと。

私に対して発せられた一言は散弾銃よりも威力を持ち合わせていた。

同時に向かい側にいた教師の冷たい視線をくらってしまった。

極度の緊張の中、やっとの想いで来たのにこのザマだ。時計はいつもどおり3分過ぎていた。けふもけふとて遅刻を決めてしまったのである。

叱責から逃げたいとの一心から足をあげようとした瞬間、私は廊下で倒れてしまった。逃げたいという気持ちはあるのに身体が言うことを利かなかったのだ。

身長170cm体重45kgという生命維持限界には登校することが精一杯だったのである。

ここからは意識はあるものの身体は動かずに、涙だけ溢れてしまって倒れ尽くしていた。なんでかはわからないが義務の不履行と素行不良を理由に複数の教員からの暴行を受けた。殴る蹴るを無抵抗の人にするのかと酷く傷ついた。

その後1限のチャイムがなる間近一斉にクラスメイト達が教室から出てきた私は存在がなかったもののように扱われ、地面とお友達になってしまった。見つけられるのってこんなに痛いんだ。

身体的な辛さはもちろんの事意志を伝えることなく、存在も忘れ去られてしまう事に大変恐怖を覚えた。

逃げようにも逃げられずに存在さえ忘れ去られてしまったのである。

その後私の意識は遠くへ飛んでいってしまい、目を開けたらそこには毎朝見慣れた絶望が待っていたのである。上記は全て妄想あるいは夢の出来事だったのである。

そしていつもどおり、遅刻しそうな時間帯だった。

絶望とほんの少しの勇気をもって学校へ足を運んだ。

 もはや妄想と現実の区別がついていなかったので、扉をあけた瞬間いつも以上に恐怖を覚えた。けれども、そこにはクラスメイトから浴びせられる冷たい視線と嘲笑のみでどこか安心した。けふもなんとか首の皮一枚で繋がったと。

 登校できた安堵からかその後授業そっち抜けで窓際の日差しが心地よい席にてまた夢を見ることとなったとさ

おしまい

慈悲をください、、、!