長い長いまえがきと手紙舎 POP UP SHOP &「表現の学校」開講のお知らせ。

現在二階では、東北在住の星崎奈美さんによる「ワラの手仕事 展示会とワークショップ」を開催中。

毎年年末の恒例となっているこちらの企画、週末のワークショップ以外にも、各地で習得した簑やバンドリなどの民具を展示している。

民具と呼ばれる品々の持つうつくしさとはなんだろう。用の美、という言葉もあるが、使うため、生きるために作られ、年月をかけてブラッシュアップされてきたものの鬼気迫るうつくしさ、というのが確かにある。

冬のキンと冷えた空気とともに凛とうつくしく力強いワラの手仕事と対峙し、慌ただしい日々をすっとリセットする。日本各地で脈々と営まれてきた生活に思いを馳せ、自分自身の時間と向き合う。この師走にこそ味わってほしい展示です。

ワークショップは12/16(月)10時半~のしめ飾り作りのみ空きあります。お気軽にマヤルカまでお問い合わせください。

二階壁スペースでは、引き続きポルカさんのポーランド雑貨フェア。年末までの開催ですが、今週末くらいに商品追加予定。わたしは今年は、かかとなしのルームシューズを新調した。家での居心地が格段によくなるのでぜひお試しください。

昨日読んでいた本に、仕事をするということは、「この人は信頼するに値する」という相手からの信頼を少しずつ積み重ねて行くしかないというようなことが書いてあった。古本の仕事も店も地味な作業の連続だけど、ほんとうにそうだなと、しみじみ思い、わたしはときどき遅刻をしてしまうがそれはあまり良くないな、と素直に反省した。そして反省とともに、なんだか元気も出た。

自分で店をするということは、自分の責任のもと自由気ままに好きなことをして生計をたてるというように思われがちだし実際にまあ、間違いではないと思う。だけど日々店を開けることで、たとえ誰も見ていなくてもきっと何らかを積み重ねている。古本屋はとくに、売るだけが仕事ではなくて、地域の人たちの蔵書を引き受け、次に繋げることがかなり大事。そういう大義のもとでは、売れてる売れてないとか、有名無名とかなんてどうでもいい些細なことにも思えるくらい。(いや売れないと困るんですけど。。)

たぶん古本屋も新刊書店も、ただそこで存続することで誰かにとっての意味がある、というような力もあるように思う。そんな大きい意味合いのもとで存続したくて、なんとか儲けを出す策をあれこれ探っていたりもする。崇高な意志のもとに店を開けているばかりじゃなくて後ろめたさもあるけれど。。でも、崇高な店もあれば気楽な店もある、全体でバランスが取れていればきっとそれでいいのだ。

というようなことを考えていたら、近所の古本チェーン閉店のニュースが飛び込んで来た。最近開いていない日がときどきあったから実はちょっと心配していたのだけど、歴史ある店でマヤルカに来るお客さんでも店内見たあとに「ふーん、◯◯寄って帰ろ」と(わざわざ)言って出ていく方もときどきいたくらい地域の人たちに愛されていた。。

新刊古本問わず、本屋の開店閉店のニュースを聞くたびいろんなことを考える。お客さんのニーズには最大限答えたいし、 さらに必要のその先の役割も見据えたい。ただ、今話題になっているヘイト本のことを考えると頭を抱えるし、こんなことを言うと誤解を招くかもしれないけれど、経営的なことを考えても売る側、買う側双方のニーズに一つずつ答えていくことで追い詰められている個人経営の本屋さんも多いような気がしてならない。

対象を絞りながらもマスを拡げたい。どうすればいいのかたぶん永遠に模索。

まえがきのつもりがだいぶ長くなってしまったけれど、積み重ねる、ということで思い浮かべるのが手紙社さんだ。

手紙社さんといえば多摩川河川敷でのもみじ市や、わたしも以前の屋号のときの第一回から出させてもらっている東京蚤の市、関西蚤の市、それから数年前から京都でも開催されている布博&紙博。

今年の関西蚤の市も大盛況。

マヤルカブース。お立ち寄りいただいたみなさまありがとうございました。

あれだけの規模のイベントを定期的に開催、運営するのは想像を絶する大変さだと思う。これまで積み重ねてきたものの偉大さ、信頼感を思います。

そしてなんと、来週からは、二階でそんな手紙社さんのポップアップが始まります。

東京・調布を拠点に活動する手紙社さんが、クリエイターの制作する紙もの、布雑貨、手仕事による生活雑貨などを販売するお店、手紙舎。選りすぐりの雑貨が多数集結予定ですので、ぜひお立ち寄りください。

また会期中、1/13(月祝)には手紙社代表の北島さん、雑貨担当の渡辺さんによる「表現の学校」も開講!クリエイターやイベント企画を目指す方向けの本格的な内容となります。手紙社さんのノウハウや思いに直接触れられる貴重な機会となるはず。お申し込みは手紙社Webまたはマヤルカまでどうぞ。

【表現の学校参加者さん募集中!】

①紙もの雑貨の作り方

日時:1/13(月祝)11時~13時
定員:8名
受講料:5500円(税込)
講師:渡辺洋子(手紙社雑貨担当)

②手紙社のイベントの作り方

日時:1/13(月祝)14時~16時
定員:8名
受講料:5500円(税込)
講師:北島勲(手紙社代表)

手紙社さんには、なんの実績もないころから応援いただいて、西陣の店舗をオープンしたときにはWebサイトで告知までしていただいて、ずっとずっと、感謝しかありません。

たくさんのご来店お待ちしています。

蚤の市の楽しみ、シチニア食堂さん。
今年も最高に美味しかった。

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