ご報告「初出店 2023文学フリマ札幌8」
2023年7月9日、札幌文学フリマに初めて出店してみた。今後のための記録と反省、備忘録。
■ 文学フリマに出てみよう
noteで小説を始めたのが2020年、因果なものでコロナ禍が始まった頃。書き続け丸2年が過ぎた2022年、公開作品は20作を超えた。全て思い入れがある大切な作品たち。その頃「文学フリマ」の存在を知った。2022年は既に終了してしまっていた。2023年は行ってみよう…、いや、参加してみようかな?と出店を決めた。
■ やったこと①申込
文学フリマの出店者サイトに登録し、出店申込をして出店料の支払をする。開催は7月だけど4月には払込完了。初参加ゆえに非常に心細かったので、店番を友達に依頼した。わたしも文学フリマを楽しみたいし。
長机の半分90センチ×60センチが1ブースで、そこに椅子1脚で5,000円とのこと。店番の友達分の椅子1脚500円を追加し5,500円の支払ナリ。
webチラシ更新など、支払後もやるべきことが結構ある。サイトをこまめにチェックするべし。
とは言え、他の出店者様のwebチラシや、作品の完成度の高さに惚れ惚れして過ぎていく日々。
■ やったこと②商品展開を考える
初出店なので「まずは広く知ってもらう」ことを目的にする。note上の活動では限界がある上に、わたしのSNS発信力は絶望的。絶望的な下手さ。
商品は無料版と有料版を用意。無料版で広く知ってもらい、有料版を買ってくれる方にも、お手軽なお値段で手に取ってもらいたい。別に黒字を出したいわけじゃないし、わたしの作品レベルで損益分岐を考えるのは早すぎる気がする。まずは経験重視、採算度外視でやってみよう、と決めた。
無料分はnote上で既に掲載した作品を本にした。つまりオフライン版note。印刷代がかかるとは言え 、noteで無料公開している作品。それにお金を貰うことに抵抗があったため、宣伝も兼ねて無料配布。
有料分は文学フリマのため2作を書き下ろした。地味にコレが大変だった。意気込んでしまい、遅々としてしまった。目標は5作だったけれど、結果2作。まぁ最初だしこんなものでしょう。
作品は有料小説として、近いうちnoteに掲載予定です。
無料版を「夏のヨル」、有料版(300円)を「冬のヨル」とした。春と秋も、いずれ出せるといいな。
■ やったこと③試し印刷と推敲依頼
色々な印刷会社さんがあり、ありとあらゆるサイトを見たけれど、最終的に少ない冊数でも印刷してくれる「ちょ古っ都製本工房」様にお願いした。
注文は、かなり手間取ったし、どんな紙なのか?断ち切りとは?ノドとは?小口とは?などなど(今でも良く分かっていないけれど)色々調べて勉強し、また担当者様にも繰り返し繰り返しメールでのやりとりをしていただいた。試し刷りを手にした時の感動は、多分一生忘れない。
≪製本設定≫
B6・くるみ綴じ・中綴じ・表紙本文断ち切りなし
■ 表紙
アートポスト紙・白・200kg(フルカラー印刷)
PP加工(クリアPP)
■ 本文
書籍用紙90kg(淡クリームキンマリ)
遊び紙を2枚本文前後に挿入。色は「夏のヨル」に若草、「冬のヨル」に空。
ちょ古っ都製本工房様の良いところは、まず納品日を確定してからの注文になる点。急いでいれば勿論高いが、日程に余裕があれば、少ない部数でお安く試し刷りができる。
最も苦戦したことは、表紙データをリサイズしてPDF化すること。わたしのスキルでは限界があった。表紙は商品の鑑なので、アプリに多少の課金をしてクリア。わたしは全てアプリで作成したけれど、表紙だけ、写真だけ、と外注するという手もアリかもと思った。
文学フリマの会場で、写真やイラストのポストカードを販売している方もいたので、コラボとかできたらとても楽しそう!
試し刷りを友達に渡し、推敲を依頼。誤字、脱字、言い回しの変なところ、表記揺れ、伝わらないところを直してもらった。
そんなこんなで、本刷りが届いたのは、なんと開催日の2日前…。とてもひやひやした。大人になっても夏休みの宿題駆け込みスタイル…、反省。
■ やったこと④こまごましたこと
あとは当日に向けての準備。こういうことが意外と楽しかったりする。
□ 値札作り
無料と有料分。期待を込めてsold outも。
□ 看板作り
出店番号と、noteのQRコード入れて。
こちらもアプリでちまちまと作成。
文学フリマサイトに「番号を記載したものを用意しておくと親切」とあったので番号は大きめに。
全てAdobe Expressというアプリで作成。本の表紙もこちらで作成した。無料なのにこのクオリティはとてもすごいし、有料課金したら難関だったリサイズもすぐにできた。
■ 前日
持ち物チェック。文学フリマの公式サイトから連日メールが届くので、そこに記載のある持ち物をしっかりチェック。運営の配慮が、細かいところまで行き届いてるなと思う。おつりはコンビニをはしごして、100円玉で2,000円ほど用意。500円玉でおつりを渡せなかった方ごめんなさい。
■ いざ、当日!
開場30分前に到着し、開店準備。事前準備のおかげと、販売数の少なさもあり、数分で終了。
開場とともに、予想以上に人が入って来てびっくりした。けっこう人に酔ってしまった。
札幌コンベンションセンターは、冷房が効いていたけれど、時間の経過と人の多さに比例して蒸し暑くなってきたので、こまめな水分補給と外の空気を吸いに行くことは大事だなと思った。
見本誌を見てブースに来てくださる方や、通りがかりに手に取って見ていただいた方、話かけてくださる方、老若男女様々で、とても楽しかった!!
「自分の本が立ち読みされている!」
という、こそばゆい嬉しさ。
無料版有料版に関わらず手に取って持って帰っていただけたとき、とても、楽しくて嬉しくて、幸福だった。
「いってらっしゃい。その方の心に寄り添ってね!」
大袈裟だけど、育てた雛を大空に送り出す気持ちになった。
「楽しいね、来年も出よう!」
と、わたしが言う前に
友達が言ってくれたので、来年も出よう。
そして他の地域の文学フリマにも参加してみたい!
■ 反省点と課題
人生初のチャレンジで、とても楽しいことばかりだったけれど同じくらい反省もあった。
□ 印刷や推敲は早めに終わらせる。印刷代もかかるし、当然だけど時間をかけたものの方が、クオリティが高い。中身もだけど、表紙も。帯や栞があっても良かったなと思った。
□ 見本誌コーナーがあったとは言え、ふらっとブースに見に来てくれる方も多かった。ブースに置く用の見本誌もあれば良かったかも。あと中身の紹介が分かるものも、あった方が良かった。短編小説、大衆小説と謳っていたけれど、自分の中で自分の作品のジャンルをきちんと決めきれていなかったと思う。本を売るのって、とても難しい…。
□ 名刺やチラシ的なものを何も用意してなかった。皆さんフリーペーパーをにこにこ配布して下さったので、わたしも次は真似っこさせてもらおう。
□ 小さいことだけれど、ブースの布が小さかった。カーテンくらいの大きさで足元隠れるくらいのものの方が、存在感あったかな。
□ 今回参加をしてみて適正価格が分からなくなった。安すぎたかも?「値段に見合う作品を作る」という心構えと努力が必要。
次回はこれらをクリアしてより良いものにしようと思う。
運営の皆さま、出店者の皆さま、大変お疲れさまでした。ご来店いただいた皆さま、暑い中足を運んでいただき、本当にありがとうございました。
とても、楽しい時間でした。
それでは、いずれまた、どこかで。
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