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『ぼくらの立っている場所は』 #ポエムのある暮らし


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今日、口をついて出る言葉の色を見てみる
瑞々しい、澄んだ希望の色をしているだろうか
昨日は雨が降った
今日、溢れる言葉の重さを感じてみる
どんよりと、沈みこんでしまってはいないか
昨日は深く項垂れた

今日、口をついて出た言葉の色を
今日、溢れた言葉の重さを
照らしてみる、
よく照らして、見てみる
かき集めなくていい
恥じなくていい
その色を
その重さを
憶えておけばいい
ぼくらは
言葉の上に立つ
その
景色を足もとをいつも、
見ていればいい

その景色を、ただ
憶えておけばいい


『ぼくらの立っている場所は』





自分を規定するのは、自分がつかってきた言葉たちに拠るものだと思っている。汚い言葉をつかえば性根も腐る。その逆も同じ。

大切なのは、自分がつかった言葉たちを憶えておくこと。
それが積もる、辺りを染める、彩る。その色を、よく見ておくこと。ちょっと暗いな、と思ったら、それからすこしずつ、鮮やかに染めていけばいい。派手すぎるなあと思ったら、淑やかな言葉で落ち着きの色を積んでいけばいい。そのビビッドさが好きなら、もっともっと、彩ったらいい。

ぼくらは言葉の上に立つ。
その場所をどんなふうに彩るのかは、やっぱりいつでもぼくら次第だ。
その場所を納得できる色に染められるのは、だれあろうぼくら自身だ。





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