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だからスキを手渡したいんだ week18

こんにちは、だいすーけです。
その週に読んだ作品のなかからいくつかの作品をピックアップしてご紹介するという取り組みをしています。

先週はGWだったのでお休みをいただきました。5月最初で18回目だから週1ペースでの更新はまだセーフ...って言っていいですよね?ダメか。
緊急事態宣言の延長を受けて、まだまだ不便を強いられる日々がつづきます。明けたからってそう変わるものでもないし。noteだけでなくSNS全般、すこしでも気持ちのよい居場所であることを願いたいと思います。

ということで。
18回目、お届けします!



「なぜ、“ひらく”のか」への考察 / 鷹野 雅弘 さん

文章を書く際に、ぼくもこれまで意識してきました。ひとつの言葉にたいして、「この言葉は漢字で書くかひらがなにするか、または、カタカナではどうだろう」を逐一考えること。
同じ言葉でも状況や文章の内容によってそれは変わるし、このことは意識はしているけれど明確に言語化できることではないのだろう。そう思っていましたが、ここに「(漢字の)閉じ開き」について解説してくださっているnoteがあります。
漢字を「ひらく」ことについての基礎知識、その理由、目安。具体例を交えて語られること、その内容はだれにとっても有益であると思いますし、ここで文章に触れる人にとってはなおさらです。言うまでもありません。

なぜ、ひらくのか?と聞いても「そういうもの」「そうした方がよい」と言われるだけで、説明されることはマレです。

具体的なことは中身を読んで頂ければいいと思いますので、ここには個人的に一番印象にのこった箇所について触れておきます。
それが、この部分。

「ことば」の扱い、つまり、表記や言葉の使い方こそ、デザインの“核”といえます。

「閉じ開き」はなにも読みやすいか否かの話だけではないんですよね。
書き手側がデザインするもののうち、フォントやタイポグラフィは媒体によって左右されることがあるけれど、テキストだけは動かない。だから、「閉じ開き」をはじめとする言葉のつかい方がデザインの「核」である。

「なぜ、ひらくのか」。自分の選択に自分が納得できる理由を添えられるように、心掛けていきたいと思います。


2021・晩春の乱 #野生呑み書き / Mica さん

積み重ねた時間の分だけ、「恒例の景色」が増えていく。こんなふうに、きれいな言葉で片づけようと思えばいくらでも。
それは、SNSに映らない、98%の日常のこと。

リビング、寝室、リビング、寝室、ねぇ、私の時間は?

お子さんふたりを抱えたMicaさんの日常。きっと、平穏に過ぎる日なんて一日たりともないんだろうな。こんな状況も、一度や二度じゃなかったんじゃないかなって思います。
夜、やっとひと息ついてはじまる、のこりの2%の時間。でも、そこに求めていた癒しが叶わなかったとしたら。こころの安寧は、いったいどこに求めればいいのだろう。

こういうときって、「場所」を探しがちだと思うんです。落ち着ける場所、安らげる場所。でも、Micaさんはこんなふうに思った。

巣作りしよう。(中略)ただ私が選んで整えればいいだけ。自分らしく続けられる空間を。

大切なのはきっと、「どこに」いるかではなくて、「どのように」いるか。その場所を、どう整えるか。それが、大事なことなのではないか。

積み重ねた時間をふり返れば、きっとそうしてきたはず。選んで、整えて、派手ではなくてもささやかでも、居心地のいい場所をつくってきたはず。

私みたいに優しくない人は、優しくするのにうんと疲れる。

Micaさんがここに綴ってきたものを読んでいるぼくらは、「そんなことないよ」、って言えますよね。
長いことお住まいとはいえ、もちろんひとりじゃないけれど、とおい異国の地。その分余計に大変なこともあるのだと思っています。2%の世界に映してくれた、Micaさんの98%。唐揚げもってお邪魔できないのが残念ですけどね、いつかカンパイしたいなぁ。


今日と明日のどちらが大事なんだろう / こげちゃ丸 さん

こんな問いを、今まで自分に、だれかに投げかけたことがありますか。くり返す日々は日常として淡々と続くけれど、だからといってどうでもいい日があるわけでもない。今日があって、明日がある。のだ、けれど。

次男は穏やかな性格だ。(中略)次男なりに工夫して過ごしていたけど、我慢のコップから水が溢れ出てしまったんだ。

学校大好き、こげちゃ丸さんの次男くん。昨年4月の緊急事態宣言発出で学校が休校となり家にこもる時間を過ごす中で、気持ちのやり場を見失ってしまったよう。仕方ないですよね、ぼくも当時は家にいたことなんかないに等しかった。ぶつける場所すらわからない怒りや不安、それとうまく付き合うのは大人だって簡単じゃない。
そう、大人だって簡単じゃないんです。

みんなずっと我慢してる。(中略)大人の我慢のコップだって無尽蔵じゃない。溢れ出そうになる水を、我慢に我慢を重ねて抑えているだけ。

みなさんはどうですか。こころの中にあるコップ、まだまだ余裕があるでしょうか。溢れてしまって対処もできなくて、途方に暮れている人もいるかもしれません。終わりの見えないトンネル、なんて気の利かない言い方ですけどね。出口の明かりは依然として見えない。

今日と明日のどちらが大事なんだろう?

この問いに、何と答えよう。
満たされた水で揺らぐコップを前に、ただ今はそれを眺めることしかできない。今日、そして、あらたに迎える一日、また一日。願いと助け合いと、重ね続けた努力と気力と我慢の先にあるものの、その欠片だけでも触れることができたらいいのになと、ぼくも切に願っています。


その5センチに許されたい / マリナ油森 さん

これから生理用ナプキンの話をするのだけれど(中略)、男性もギョッとせずよかったらそのまま読んでいってください。

この一文がどれだけ男性読者の気持ちを軽くしただろうと思うんですよね。マリナさんの優しい気づかいが素敵。
そもそもですけど、生理は女性特有のものではあるけれど、べつに男性が知らなくていい、立ち入るべきではない領域なわけではないはず。すこし大げさかもしれませんが、たとえばこれを(出産と同じように)家族の問題として捉えた場合には、それによる体調の良し悪しまでも含めた家事の分担などが当たり前に検討できると思うんですよね。
このnoteを読んでいるうちに、ぼくも奥さんが吸水ショーツを試して以来とても楽になったと言っていたことを思いだしました。以前Saeさんに教えてもらって、試してみたら?って奥さんに聞いてみたんです。あのときは、思い切っておすすめしてよかったとこころから思いました。

生理の経験がある人なら分かるだろう。(中略)トイレのたびに神経を張り巡らす心理戦が繰り広げられることを。

このことは経験がないから厳密な意味で共感することはできないけれど、そのリズムを考えながら一日のスケジュールを組み立てざるを得ないわけですよね、しかも重たい身体を引きずって。そこに仕事がある、家族がいる。この数日を乗り越えるのに、いったいどれだけのパワーが必要なのだろう。

5cm。この5cmで救われる心がたくさんあります。

なかなか知る機会のない「生理のリアル」。ぼく個人としては、周りの家事雑事を頑張ることで、その5センチの穴埋めができればいいなと思っています。とっても貴重なnoteでした。


【募集】 『仮面おゆうぎ会』 やりま〜す(5/9 追記あり) / 坂 るいす さん

noteの個人企画が最近(ぼくの周りでは)落ち着いてきたなぁ、と思っていたところ、るいすさんがこのような企画を立ち上げてくださいました。
その名も、「仮面おゆうぎ会」。
これは私見ですが、noteに限らず「発信すること」にたいする反響の大きさってどうしてもそのアカウントの大きさや発信者の知名度に関わってくる。「どの口が言うか」が内容よりも大事なことが、往々にしてあると思っています。

誰が書いたかわからない状態で、「文章のみ」をこのアカウントに投稿していくという、そういう実験みたいなことをしてみようと思ったわけです。

るいすさんのアカウントで、ほかの人が書いたものを公開する。
どうしても読んでいるときは「○○さんらしいなぁ」とか、作者の影や作品に関係のない情報がちらつくこともあります。だからこれは先入観なし、書き手の姿が見えない状態で、純粋に作品のみを楽しんでもらおうという企画です。

当アカウントは、預かった作品の著作権を一切保有しません。ギャラリーとして、一時的に作品をお預かりして、飾らせてもらうというイメージです。

著作権に関してもちゃんと明記されているので、安心してご参加いただけるのかなと思います。企画を開催するうえで、ぼくも過去の経験から言えば、「安心して参加できること」ってとても大きい。気持ちをいれて書いたものがちゃんと守られるのって大事なことですからね。

募集要項は本文をご覧ください。ありそうでなかった試みですよね。興味のある方はぜひ、ご参加くださいね。



「だからスキを手渡したいんだ week18」、今回は5つの作品をご紹介しました。今回はスキの多い作品ばかりだったので、みなさんすでにご覧になったものが多かったかもしれませんね。

ここまで3,800字なのですが、ということは、紹介文の前後を除けばだいたい3,500字。5作品なので、1作品当たり700字くらいでご紹介している計算になります。引用部分も含めてですけどね。
人の文章を読むというのはほんとうに難しいな、といつも思います。主題がタイトルとは別のところにある(とぼくが思う)文章も多いし、こうして書きながらくり返し読んでいるうちにその文章の印象がまったく変わることもあります。このシリーズを書いていて思うことなど一度別の場所にまとめてみたいなと思うけど、どうでしょう。そのうち書けるかな。

と、いうことで。
実質今日から連休明け、という方も多いと思います。次の祝日は7月22日(とおい!!)。体調には十分気をつけて、夏に備えていきましょうね。

今回もお付き合いいただきありがとうございました。
それではまた次回、お目にかかります。
気持ちのよい一週間になりますように。













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