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だからスキを手渡したいんだ week23

こんにちは、だいすーけです。
その週に読んだnoteのなかからいくつかの作品をピックアップしてご紹介するという取り組みをしています。
「好き」の気持ちをしっかり表明する、ということを今年の目標にして、今年からはじめたこのシリーズも今回で23回目になりました。
このシリーズが成り立つのはみなさんの素敵な作品たちのおかげです。これほんとにね。
いつもありがとうございます。大事に読んでいます。

ということで。
それでは今回も、ご紹介したいと思います!



山崎蒸溜所で味わったウイスキーの味と歴史 / ケイ さん

みなさん、ウイスキーはお好きですか?
食後や就寝前にゆったりストレートやロックで。もしくは焼き肉などの濃いめの食事に合わせてハイボールを。飲み方も自在のウイスキー、ここ数年は日本国内でも人気が高く、とくに国産は品薄・価格高騰の状態がつづいています。
そんなジャパニーズウイスキー、その中でももっとも知名度の高いと思われる銘柄がサントリーの「山崎」。今回、ケイさん(はじめまして!)が山崎蒸溜所の訪問記を書いてくださいました。

こちらのレポート、簡潔でありながらも写真がとてもきれいで、要点を抑えた素晴らしい内容。ウイスキーをよくご存知でない方にとってもウイスキーに興味を持ってもらえそう。

日本人のこだわりと真面目さ、技術力の高さを誇らしく思います。

そうなんですよね、「ニッカ」の創業者である竹鶴政孝がスコットランドから持ち帰ったウイスキーづくりのノウハウを、日本は完全に自分のものにした。ぼくも国内のいくつかの蒸溜所に行きましたが、規模の大小はあれどその仕事の丁寧さやこだわりは、いつも新鮮な驚きを提供してくれる。

空気も水も豊かな土地で、歴史あるウイスキーの琥珀色に囲まれて、最高に贅沢な時間でした。

ウイスキーは、土地が育むもの。蒸溜所に行くと、それがよくわかりますよね。
素晴らしいレポートをありがとうございました。

※本文にもあるとおり、現在はショップを含む蒸溜所見学は休止中です。


「優しい」って、言われたくない。 / 帆風はつか さん

「優しい」って、何なんでしょう。「優」という字がつくのだから、悪いことではないのだろうけど。でも、そう言ってもらって、何だか素直に喜べないことがある。そんなご自身の中のモヤモヤを、帆風はつかさんが綴っています。

「優しくて、あたたかい文章」と、言っていただいた。
ありがとうございます、すごくうれしいです。そう喜んでから、喉の奥に魚の小骨がひっかかったみたいな、そういう違和感を感じた。

「優しい」という言葉、ぼくも含めてたくさんの人がつかっていると思うのですが、もし「具体的にその意味は?」と訊かれたら何て答えればいいんでしょうね。より具体的に示す言葉が見つからず、その消極的な代替としての「優しい」が溢れている。そんなふうにも思えることがあります。便利だけれど、難しい言葉。

つまりこれは迷子である。どこに向かうべきなのか、悩んでいるのだ。

「優しい」とは、「つまらない」ことなのかもしれない。私の書くものは、つまらないのだろうか。毒を吐いて心臓を抉るような文章が、「面白い」のだろうか。きっとそれもちがう。

ご自身も本文で「私の中の自我の問題」と断りを入れているように、これは「優しい」ことの否定ではありません。十分に立派なことだと思うんです。でも、それだけでは満たされない。求めるものは、書きたいものは、「優しい」だけではなくて。

とても共感しました。「優しい」の先にあるものを文章にする。そのための試行錯誤はこれからもきっと、つづいていくのだと思います。


ここ、ちゃんと居場所だったみたい。 / 蔦縁 ヨウ(ツタヨリ ヨウ) さん

3月から保育士としてお仕事をはじめた蔦縁ヨウさん。この3か月、いかがだったでしょうか。もちろんどんなお仕事でもそうだと思いますが、慣れるのに精いっぱい。怒涛の日々がつづいていたのだと思います。

仕事、家事、勉強のサイクルがそれとなく軌道に乗り始めたとき、ふと気がつくとこの場所が遠くなっていました。

そうですよね、新しいことをはじめて、しかもそれがお仕事ともなれば。限られた時間の中で、書くことから遠ざかってしまう。スパンの長短問わず、(仕方のないことだけれど)ひとつのサイクルが成立するときに、こぼれてしまうものもある。
それでも。

仕事して、家事を終わらせ、寝るのはなんとなくいやだなぁと思った今日、「そのまま書いてみよう」とふと思ったんです。

書きたいもの、書き方へのこだわり。それはたしかに大切にしたいけれど、今のサイクルに「書く」をふたたび取り入れるためには、変えていっていい部分もあるのではないか。

いま、久しぶりに思考の深呼吸、できた気がします。

タイトルをふり返って、よかったなぁと思いました。
何のために書くのか。書くことをつづけるための工夫、スタンスの変化もあわせて、これからもこの「居場所」を守っていけたらいいですよね。


正しさは「箱」の中にしか無いという、仮定で生きている。 / カラストラガラ さん

みなさんが入っている「箱」からは、どんな景色が見えますか。
みなさんは、そんな「箱」をいくつ持っていますか。
人と話をしていて、どうにもかみ合わないことがあります。人の言動や振る舞いを、どうにも理解ができないことがあります。そのとき、どう思うでしょう。ストレスが溜まりますか。怒りがこみ上げますか。

正しさは「箱」の中にしか無いと仮定しておくと、他者と対話する際に余計なストレスも衝突も回避出来ます。

「箱」というのは「価値観や前提」それ自体、もしくはそれを伴ったあなた自身、思考や価値観の枠のこと。人の話を聞いて「ああそうだな」と思うのは、あなたがその人と同じ「箱」に入っているから。

だからといって、ちがう「箱」に入っている人を強引にあなたの「箱」に引き込めばいいのかというと、きっとそれもちがう。大切なのは、そこに「箱」があると意識すること。そして、あなたが入れる「箱」はひとつではないということを、理解しておくこと。
相容れない「箱」の扱いに苦慮することもあるでしょう。それでも、その相容れない「箱」たちをどうにかして同じ「箱」に入れようとしてみることも、ひとつの方法かもしれません。

タイトルの言葉をここで振りかえればわかりますよね。「正しさ」は「箱」の数だけ存在する。白黒つける、というお話ではなくて、あなたの「正しさ」はほかの「箱」の中では通用しないことがある、ということ。そんなふうに仮定してみたら、他者への理解がより深まるかもしれませんよね。

本文より長い紹介文を書いてしまいましたが、とてもわかりやすい例えだなぁと思いました。ぜひ、上記リンクから本文へ。カラストラガラさん、ありがとうございました。


これはお金です 集めるといいことがありますよ / うめがき たね さん

夕飯のハンバーグづくりで忙しいお母さん(たねさん)の元へ、ご長男の「ちの」くん(4歳)が神妙な面持ちでやってきました。その手には1円のアンパンマンコイン。

「これはお金です。集めるといいことがありますよ」

日々の奮闘のなかの、微笑ましいワンシーン。たねさんの手には成形中のハンバーグ。このnoteには、そんな流しのふちに置かれたアンパンマンコインを眺めながらふわりと広がった、日常の思考の欠片のようなものが書かれています。

料理をしているときにちょっとしたことで思考が飛ぶことってよくあるなぁと思います。(真剣につくってはいるけれど)ある程度リラックスして作業をしている状況、ということだと思うんですけどね。それにしてもほんとうに不思議ですよね、子どもって。どこでこんな言葉を覚えてくるのだろう。
で、そんな中、たねさんが思ったことは。

集めるといいことがあるって、ドラゴンボールじゃん。

まるでドラゴンボールのように、集めたらいいことがあるもの。自分の人生の中で、それに近いものがあっただろうか。集めるべきものを見落としてきてしまったのではないだろうか。それは、ひと口ではうまく言い表せない焦燥感のようなもの。

夕飯の準備が落ち着いて、ようやく手にとったアンパンマンコイン。ひっくり返してみると、そこにはウインクをして笑っているバイキンマンの姿が。
「毎日頑張ってるの、俺様が見ててやるからな」
ぼくにはそんなふうに聴こえた気がしますなんて、うまいまとめ方じゃないかもしれないんですけどね、それでもこう書きたいなと思いました。

たねさん、いつもたいへん、お疲れさまです。



「だからスキを手渡したいんだ week23」、今回も5つの作品をご紹介しました。
今回は、みなさんはじめて取りあげさせて頂いた方ばかりでした。ふだんから読ませて頂いている方が多かったですが、ご紹介しようと思って読むとまたちがった感想が湧くことがあって、ご紹介した作品のみならず、もっとその人のことが知りたいといくつかの作品を読んで...としている間にどんどん時間が過ぎてしまいます。毎週ほんとうに楽しませて頂いています。

ということで、今回はあとがきは簡潔に。いつもココ長くなるので...。
東京も梅雨入りしたみたいですが、すでに真夏。うちもついに空調つかいはじめました。みなさんも体調には十分気をつけて、快適に過ごしてくださいね。

それでは。
また次回お目にかかります。
さいごまでお付き合いありがとうございました。






こちらはマガジンでまとめてありますので、お時間がありましたら是非こちらもどうぞ。





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