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怒りをやさしく研いでおく

いつも怒っている人はなんだかつまらない

なぜそう感じるのだろう。
まず、いつも怒っているのは、思ったことを自分の中に溜めておけない、小出しにしないと気がすまないからだと仮定する。その場合、心で考えられることの容量が小さいということになる。それって、すごくつまらない感じがする。
(関連して、益田ミリさんのエッセイ「今日の人生」に、いつも怒っている人は物を書くことには向いていないのかもとあった。)

自分がそんな風になるのは避けたい。私は日常や仕事で怒りを感じやすいので、気を抜くとすぐに「いつも怒っている人」になってしまう。感じることはどうしようもないので、せめてその怒りを小出しにしないようにしたい。


溜めた怒りの使い方

では、小出しにせずに溜めた怒りをどうしようか。怒りとはいえ、自分の気持ちが大きく動いたのには変わりがないので、忘れたり消化したりするのはなんだかもったいない。
自分がその出来事のどこに怒りを感じたのか、何がそんなに許せないのかを細分化して整理しておけたら素敵だと思う。チャンスが来た時に対象の人や事象の息の根を確実に止められるように丁寧に研いで、そして、いつでも斬りかかれるように懐に常駐させておきたい。

村上龍の小説「69 sixty nine」に、「ご機嫌に暮らすことが憎い相手への復讐である(意訳)」と書いてあったけれど、それだけでは足りないと思ってしまう。本当は、丁寧に丁寧に研いだ鋭利な怒りを懐に優しく忍ばせながら、そんなことを感じさせないくらいご機嫌に暮らしたい。私ならたぶんできるから頑張るぞと思う。


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