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10 生き物が教えてくれる「若草山の鹿」

以前、お弁当を作って友人と奈良の若草山を訪れた。木々も草花も鳥も虫も好きなことをしている♬舗装された階段も砂利道も、運動不足の私には堪えた😳けど、もうずいぶん前から繁華街のような場所に寄り付けない私は、水や植物や自然に囲まれた空間に身を置くことを求めてしまう。

下界が一望できる芝生が広がる場所。
いくつかあるベンチの一つに腰掛けてお弁当を広げた。するとどこからともなく鹿さんが近づいてくる。私たちから見て距離は30メートルくらいあったと思う。スーパーモデルのようなスリムな顔と細い足。真っ直ぐにランウェイを歩き、気づいたら目の前に顔があった。
私の目線と鹿さんの目線がバッチリ重なる。

😃「むり。あげない。私のお弁当🍱だし。」

はじめはお弁当にグイグイと顔を近づけて鼻をクンクンして何かを主張していた。
小さい顔だと思ったのに、目の前だとなかなかの迫力。私はその場で座ったままやさしくお断りした。踵を返し背中を向けたので去るのかと思いきや、、ドスーンと私たちの足もとに鎮座した😲

背もたれのないベンチの前を占領されたから、私たちは足の置き場が無くなった。反対側を向き、鹿さんと背中合わせでお弁当を食べ始めることにした。
このスーパーモデル(←鹿さん)はボスなのか、、ボスに背中を預けた私たちにはその後、他のスーパーモデルたちが寄り付くことはなかった。

友人とはそのベンチで長居し、互いの近況を語ったりしてたけど、ずっと鹿さんが背中にいることすら忘れてしまうほどの安心感だった😃

少し雲行きが怪しくなって来たので身支度を整えて移動を始めると、鹿さんもスッと立ち上がりランウェイをゆっくりウォーキングし、振り返ることもななく去っていった。
街に降りると、雨がふり始めた。
今思うと、なんだか不思議で鹿さんに守られる時空間を過ごした😊

🌳  🌳  🌳

奈良の鹿は「神の使い」と言われているそうだ。
その名の通り、穏やかな波動で私たちを包んでくれた。大昔、TVのニュースで鹿の凶暴な姿を見たけど、彼らは別に人を襲いたいわけでもなければ、お腹が空いてるわけでもないんだな、と分かった。
鹿に限った話ではなく、自分が出す波動で体験する出来事はまったく異なる。少しずつ様々な出来事から体感として腑に落ちてきた気がする。
生き物はたくさんのことを教えてくれる。彼らには“教えている”という認識は勿論ない。

Ayumi☽


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