見出し画像

母が居なくなる恐怖【幼少期】

物心ついた時から両親は
毎日のように口喧嘩していた

それは35年以上経った
今でも続いている

昔から両親は口喧嘩ばかり
毎日、毎日、
子供の前でも構わずやっている

一番幼い頃の記憶で
幼稚園前くらいだったか
夜みんなが寝た後
母は車でよく外に出て行ってた

隣に寝ていた私は
母が夜いなくなる事に気が付き
布団からそっと出ていこうとする母に
"私も行く!"としがみついた
母はすぐ戻ってくるから
寝てなさいと言う
それでも私は納得せず
付いていかなければと必死だった

そうしないと
母が戻ってこない気がして
怖くて、怖くて
幼い頃の記憶に強く残っている

しぶしぶ私を連れ、車で10分程の
海沿いの公園の駐車場が
いつも行く場所だった

幼い私は
母の悲しそうな、泣きそうな、
一人になりたい雰囲気を
何となく感じていたんだと思う

真っ暗な夜の駐車場に怯えながらも
"ちょっと外に行ってくる"と車を降り
母を一人にしていた

私は車の近くで海を眺めたり
落ちている石を拾ったり
車の中から母の泣き声が聞こえても
降り向いてはいけないと
背中に母を感じながら
遊んでいるふりをしていた

しばらくすると
母が窓から声をかけたり
車から降りてきたりする

"帰ろうか"と言う母から
"もう大丈夫"と心のテレパシーを
勝手に感じていた

母と帰り、布団に入り
安心してやっと眠りにつく

30年以上経っても
怖かった幼い頃の記憶






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?