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中野山、要害山(五覧田城址)に登ろう

Nothing is permanent.

時は戦国、群雄割拠の時代… 沼田方面からの敵の備えに築城された五覧田ごらんだ城は越後の上杉謙信や新田金山城(太田市)の由良氏、深沢城(桐生市黒保根町)の阿久沢氏による争奪の舞台となりました。
やがて戦乱の世は終わりを迎え、時代が天下泰平へと歩み始めた慶長15年(1610年)に足尾山中で銅が発見されると、産出する銅を江戸に運ぶ為にあかがね街道が整備されました。
渡良瀬川は急流で難所が多かった為に舟運に適さず、馬の背、人の背で川沿いの道を南下し、沢入そうり・花輪・大間々・大原・尾島の宿場を経て、前島河岸かしから船で江戸まで送られました。
現在も往時を偲ぶ遺跡が各地に点在しています。
今回はそんな歴史の舞台となった花輪宿から冬枯れの尾根を登り、中野山から要害山(五覧田城址)まで縦走してきました。
山中は静かで、何とも心地良い雰囲気でしたね。

2024年1月31日(水)
群馬県…みどり市/桐生市

🌤️晴れ 🌀平穏 🕕6h13m
🐾20,524歩 12.12km ⇅720m
♨️小平の里 遊湯館 350円

7:35 花輪駅⇒取り付き⇒中野山⇒田嶋峠⇒
中山峠⇒要害山(五覧田城址)⇒花輪駅 13:48

今日は花輪駅から小中駅まで電車に乗り、阿久沢地区から林道を詰めて町界尾根に上がる計画でしたが… 
あちゃ〜、7時22分の電車に乗り遅れたよー。
花輪駅到着が7時20分ではもう間に合わないね、車から降りると電車が前を通り過ぎていきました。
まぁ、こんな事もあろうかと花輪駅から中野山に直登する予備計画を考えてあったので、慌てません。
それにあかがね街道を散策するには花輪駅を起点に周回した方が良さそうだしね。

7:35
花輪駅駐車場
今日はキリリと冷え込んでいましたね。
準備を整えて、いざ出発〜!

花輪駅の駐車場に他の車はありませんでした。
花輪宿を通る銅街道を歩いて行きます。
国道122号線を渡って山中に向かう林道に入りますよ。
⚠️国道は車通りが多いので気をつけましょう。
この道は地形図にありません。
GPSを見ながら目標の尾根に向かいます。

7:58
尾根取り付き

登れる場所を見極めて、写真左手の尾根に上がりましょう。
目印はありませんが、細い道形が続いています。
朝陽が昇ってきたよー。
気温が一気に上昇しました。
今日は良い日になりそうです。
ホイホ〜イ。

9:02
P671

木に囲まれたピークで、標石は無かったね。
展望の小ピークから袈裟丸連峰を遠望します。
中野山が見えましたよ。

9:29
中野山なかのやま △784.6m
登頂〜!

木に囲まれたピークで、展望は寂しいですね。
△三等三角点
中野山から僅かで町界尾根の小ピークとなります。
樹間に赤城山を望みました。
ここからは赤い境界杭を目印にして、
要害山まで続く尾根を辿ります。
支尾根に迷い込まない様に、赤杭を追いかけましょう。

10:08
P736
このピークでは道迷いに注意が必要です。
一度立ち止まって、ルートの確認を!

赤杭のある尾根に進みますよ。

10:24
田嶋峠

石詞のある峠を跨ぐ様に道形が見られますが、
今では通る人はほとんどいないでしょう。
樹間に栗生山くりゅうさんがいい眺め。
手作りの道標が転がっていたので、立てておきました。
地形図にはこの辺に道線がありますが、道はありませんね。
実際の中山峠はここから300メートル程下った鞍部です。

11:20
中山なかやま

鞍部の一段高い場所に石詞と木の道標がありました。
人工的に削った様な鞍部から南側に山道が降りていきます。
ここも五覧田城の遺構なのかな?
北側にも山道が続いています。
中山峠を越えれば、要害山まで少しですよ。
ホイホイ
ホッホと
よしっ、あと少しじゃ!
赤城山の展望はどうでしょう?
ありゃま!
昔は良い眺めだったのでしょうね。

11:38
要害山ようがいさん(五覧田ごらんだ城址) △593.1m
この辺りは木ばかりで展望は皆無です。

山道脇に△三角点標石と道標がありました。
この先に展望台があるみたいですね。
△三等三角点
山頂から南に続く山道を辿ります。
広々とした平地に東屋が建っています。
ほぉ〜、昔はここにお城があったんだなぁ。
景色を眺めて、のんびり過ごしましょう。
昔は整備されて、それなりの賑わいがあった様ですが、
現在は残念ながら訪れる人は少ないと思われます。
城址や山道をもっと綺麗に整備すれば良いのにね。
歴史的に重要な場所なので、大切にしたいものです。
よそ者が失礼しました🙇🏻
フムフム、歴史的にも重要な場所だったのですね。
南方が大きく開けて良い展望があります。
他は木が多くて、寂しい展望です。
ランチタイムはお気に入りのカップヌードルです。
安定の旨さ!

12:30
下山開始

展望台から南面の道を下ります。
山頂下の駐車場まで山道が続いていますよ。
桜の木が植樹された山道はススキに覆われていました。
なかなか整備が行き届かない様です。
立派な桜の木が多く、花見には穴場かもしれませんね。
この駐車場に上がってくる林道はかなり狭いですよ。
ここまで車で来る人いるのかな?
細い林道から植林の尾根に入ってみます。
下の林道までショートカット出来そうです。
ホッホッ、ホッと。
植林地の作業道を辿っていきます。
ハイ、下の林道に出る事が出来ましたよ。
高橋登山口の案内板は朽ちて倒れていました。
てくてくと林道を歩いていきます。
⚠️国道を渡る時は気をつけましょう。
小さな踏切を渡って銅街道に向かいます。
ほぉ〜。
銅蔵の方へ入って行くと…あららっ!
こちらのお宅はお住まい方がいるみたい?
お留守の様ですが、通りまで戻って写真をパシャリ📸
ほ、ほぉ〜。
銅街道沿いには旧家もあって、面白味があります。
実際に銅街道の全線を歩いてみるのも良いかもね。
今泉嘉一郎の生家
花輪駅に到着しました。
駅のホームには兎と亀の石像があります。
ライトアップの為に電飾のコードが巻いてあって、
まるで獲物をゲットした様です😆

童謡の「うさぎとかめ」を作詞した石原和三郎は群馬県みどり市東町花輪の出身です。
過去の山レポの冒頭に紹介しました。⬇︎⬇︎⬇︎

13:48
花輪駅駐車場
終了〜!
とっても気持ちの良い冬枯れの山歩きとなりました。

今回のルートは山中に目印のテープがなく、町界尾根の赤杭以外を当てにする事は出来ません。
要害山から中野山へは登り基調なので、道迷いの心配は無いと思いますが、中野山から要害山へは緩やかな下り基調で支尾根に迷い込み易いです。
簡単なルートではありませんので、ご注意下さい。

#409《おしまい》

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