見出し画像

Sales is

1100社12000商品販売の実績があるセレブリックスの営業ノウハウが気になったので、読んでみました。

セレブリックスは、500人弱の営業パーソンが、毎日50〜100件の新規営業電話をかけている。1ヶ月で50万件の営業サンプルやデータを集めるポテンシャルがある。

勘や精神論に頼らず、「論理と技術で売る」科学的な営業方法を開発した。「顧客開拓メソッド」で顧客向けに提供してきた、営業版・虎の巻そのもの

成果さえ出せば営業パーソンの幸福度はガラリと変わる」他責的な発想はなくなる。

買わない理由」は、別のお客様に営業をしても再び障害になる。買わない理由を営業プロセスで1つずつ細かく排除していく。「成果をコントロール」するカギは再現性

低価格の即決型商材は、商談受注率が27%
提案型商材の場合、18%なので10件に1、2件が受注となり82%のお客様は買わない。

アポイントの場面や商談のなかで、お客様から発せられた「買わない理由」を記録に残す。失注しても「今、ご導入いただけないのはどのような理由でしょうか?」と確認し記録する。

事例活用
1.可能性の見える化をサポートする
2.お客様を否定せずに問題提起ができる
3.個人のトークスキルに左右されない

事例をコンテンツ化することで、言葉以上に雄弁に相手を説得してもらえる

商品の特長や効き目で心が動くのは「買おうと思っているお客様」くらい。「買う予定のないお客様」に、商品を必要とする価値は、お客様によって異なる。「いいものだから売れる」時代は終わった。

「売るもの提案」ではなく、「買いもの提案」へシフトする。「御社の目標である3年後に社員数の2倍にするためには、今から◯◯に取り組む必要があります。そのための◯◯です。」買いものアドバイザーになる。

自分に自信を持つのは後回しにしてもいい。考え方を変える。自分自身ではなく「自分が選んだ会社」や「お客様に選ばれている商品」に自信を持つ。自分が最高のセールスパーソンだという自覚を持つ。

ハイパフォーマンスを発揮する営業パーソンは、組織から課せられた目標よりも高い数値を自分に課す。目標を具体的な行動に落とし込んで計画を立てる。数をこなすことを苦痛や抵抗を感じない。トップギアにするのは「当たり前」

目の前の失注は、「金脈」だと考える
多くの営業パーソンが金脈には触れず、目先の受注、もしくは失注を得るだけの営業をガムシャラに繰り返している。営業での失注は失敗ではなく、正解に近づくための精査だと考える。

営業力よりも「探客力」を磨く。トーク術などセールステクニックの習得に時間を割くよりも「アタックリストのメンテナンス」に時間を投資する。買う可能性のあるお客様を探す方がずっと重要。

ターゲットにおける想定ニーズや仮説が甘く、電話をかけても「今は、こまってない」「ウチでは必要ない」と、なかなかアポが取れる気配はない。お客様の生の声や、事実の収集ができておらず、ターゲティングやリスト作りにまったく反映されていない。

アウトバウンドの新規営業では、コール家電数からアポイントメント取得率2〜3%。お客様理解の解像度を高めたり、真の欲求を掴むことによって、電話やメールで「相手をハッとさせられるメッセージ」を届けることができる。

ターゲットリストの重要な4要素
1.精度 リストは「ニーズの高さ」を基準にリストアップできているか?
2.鮮度 リストのお客様は「1番いいタイミング」で営業できるか?
3.具体性 アタックすべきキーパーソンの情報や事業課題、連絡先などとれているか?
4.絶対数 売上目標を達成するためのリスト数があるか?

魅力的なターゲットに絞り込もうとするならば「購買動機 = 顧客のニーズ」を起点にする。

いつ検討するか」「なぜ検討するか」が明確になったリードをSOL (Sales opportunity Lead)と言い「購買タイミングが明確になった見込み顧客情報」という意味のリストになる。

「良いアポを取らないと、いい商談には繋がらない」新規営業に強い会社では「アポを取ったヤツが1番偉い」という言葉がある。営業の核心に迫る格言

ソーシャルセリング
「ソーシャル(人と人とのつながり)を生かした営業スタイル」SNSやコミュニティ、人脈ネットワーク、関係性など、人間関係や繋がりをきっかけに商談機会の獲得を目指す。顧客ニーズや接触理由を明確化する意識を持つ。キャンペーンのバラマキや無造作にアタックはやめる。

スマート・アウトバウンドは「プッシュでお客様の役に立つ情報をプレゼントし、SOLを得る」顧客との関係を築いていくセールススタイルを「Giveモデル」と呼ぶ。

受付の人が社内の責任者に対して「確認する理由がある」こと。「自分で勝手に判断しないほうがよさそうだ」と感じる意味づけができるかどうかが成功の分かれ目。

アポを引き寄せるための3項目
1.話すペースは「1分間に450文字」を意識する
アナウンサーは300文字程度、短い文にして、大事な単語は強調し、サラッとテンポ良く話す
2.インパクトアプローチで「0.5秒の余白」をつくる
なぜ今伝えたいのかを「結論」から「端的」に伝える。ダイナミックに相手に伝わりやすくなる
3.「耳寄り情報」を届けて対話のテーブルに着く
お客様に役に立つ必要な情報を伝える

クロージング (意思決定の後押し)
説得ではなく、「納得」し決断してもらうためのサポートを実施する。社内稟議のサポートも行う。

次のプロセスに進むためのお客様の「合意と共感」を得ていく。お客様が意思決定する場面で「買わない理由」がない状態にする。お客様に「違和感・不要感・不安感」が残らないようにする。

リードセールス 案件獲得のプロセス
1.アカウントプラン
2.アプローチ
3.ファクトファインディング
4.オーダーコントロール

コアセールス 案件攻略のプロセス
5.企画作成
6.プレゼンテーション
7.クロージング

3C + 2C x マクロ環境 フレーム
3C Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)
2C Customer's Customer(顧客の顧客)、Customer's Competitor(顧客の競合)
で分析する。

上場企業が出すIR情報には、現状の課題や将来の展望などが細かく記載されていて、まさしく有益な情報の宝庫。調べるIR情報は商談相手でなくても業界全体の課題といった対局観を踏まえた仮説を構築できる。

信頼獲得を目指す4ステップ
0.第一印象の準備 商談前にやる
1.壁を取り除く 挨拶、アイスブレイク
2.興味を持ってもらう 目的提示、商談アジェンダ
3.「信用」してもらう 会社紹介、サービス紹介

会社紹介やサービス紹介に「ちょうどいい」と感じる時間は「7分程度」10分以上も一方的に話しをするのは、長すぎる。足りないくらいが丁度いい。

コミュニケーションスタイル DiSC
Dスタイル (Dominance 意志が強い)
iスタイル (influence 楽観的で社交的)
Sスタイル (Steadiness 思いやり、協力的)
Cスタイル (Conscientiousness 正確な慎重派)
この2つの特徴が強いかなと仮説を考えていけばいい。

ファインディング
課題を聞き出すのではなく「課題一緒に見つける」という共同作業

プロジェクトネームをつける
お客様にとって「自分たちの問題を解決するチーム」に位置づけが変わる。

なんでもできるは、何もできないのと一緒。情報を限定するには勇気がいるが、機能や特徴をすべてさらけ出すのではなく「マッチングさせる」意識を持つ。

優れた営業パーソンは、お客様が稟議に使う補足資料や上申資料を代わりに作成して、受注確度をコントロールする。お客様の買い物代理社内営業代理の役目を果たす。

デモで発生しやすい迷走は「これじゃない感」お客様が体験したり営業が利用方法を説明したりしているうちに「ウチはどこで使えるんだろう」とか場違いな印象や不適当な体験を与えてしまうと「買わない理由」になってしまう。

お客様の連絡が遅れたら、催促するのではなく、あくまで「多忙なお客様をサポートする」という意識で確認をとる。受注まで着実に仕上げる意識を持って進める。

「お客様が便利になるようにサポートするのは別部門の仕事だ」という発想はすぐ捨てる。カスタマーサクセスは自分(営業)の仕事。お客様が利用する姿や便利になる姿を想像して提案し、委ねるのではなく、「繋ぐもの」だと胸に刻む。

営業を科学的に解説し、成果をコントロールするノウハウが、多く詰まっていてとても参考になる1冊です。営業だけでなく、サービス提供する、すべての人におすすめの1冊です。



この記事が参加している募集

#読書感想文

190,642件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?