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RICOH GR IIIxのレビュー。~私には合わなかったです、、、~

緒言

先日、焦点距離を換算40mmに伸ばしたGR IIIxが発表になりました。

自分としてはX100Vをレンタルした時に換算35mmが好きであることに気付き、それと近い焦点距離であるためとても気になっていました。

そんな折、リコー公式で無料トライアルができるキャンペーンが始まりました。↓

これを利用してレンタルして使用感を見てきたのでまとめます。

同じジャンルのX100Vとの比較メインで書いていきます。

ちなみに操作感に関してはGR IIIも一緒だと思うのでそちらのレビューとしても見てみてください。


※作例を上げようと思いましたが画像が大きくnoteが受け付けないため上げられませんでした。順次instagramに上げますのでお待ちください。



要約

先に結論を述べておきますと、使いやすさも楽しさも富士X100Vのほうが良かったです。

X100Vに関しては普段X-T4を使っていて富士フイルム慣れしているというのもあるにはありますが、それを差し引いてもGR IIIxは使いにくい印象でした。

最後に挙げる写真の通り描写は悪くないのですが、とにかく使いにくいので自分としては買わないかなというところでした。

それではいろいろな項目で詳しく書いていきます。

利益相反(Conflicts of Interest: COI)

ないです。

ただX-T4ユーザーですので富士フイルム寄りの意見になっていることは割り引いて読んでください。


いいところ1、レンズバリアがある。

GR IIIxは電源を切ると自動でレンズバリアが閉まります。

これは安心感があり、またX100Vはレンズキャップに関して愚痴を言っていたので美点だと思います。

いいところ2、手ぶれ補正がある。

これも同じくX100Vにはなかったもので良いところです。

ただスナップシューターという特性を考えるとこれがないX100Vが大いに劣るかというとそうでもない気がします。



悪いところ1、フォーカスセレクターがない。

もう悪いところになってしまって恐縮ですが、、、

GR IIIxにはフォーカスセレクターがありません。

十字キーでフォーカスポイントを移動できるのかと思いきやそれらはすべてショートカットが割り当てられていてその機能が発動してしまいます。

そのため背面モニターのタッチで移動させるしかなく、これが面倒でした。

十字キーを機能を切り替えて使えるようなメニューもあった気がしたのですが、いちいち切り替えていては面倒だし誤操作をしそうなのでやりませんでした。

X100Vが専用のフォーカスセレクターがあるのに比べてとても使いにくかったです。

悪いところ2、ファンクションボタンが使いにくい。

先述した十字キーですが、これがファンクションボタンになっています。

これが使いにくかったです。

製品画像を見てもらえれば分かるのですが、ファンクションボタンには初期設定がしてあってそれがボタンに印字されています。

https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr-3/spec/exterior.html

これを自分好みに設定しなおすことはできるのですが、いかんせん印字がされてしまっているので、設定を変えてもどれがどれになるのか分からなくなってしまいます。

しかもショートカットメニュー(富士フイルムQメニューとかNikon iメニューとか)が存在せず数が限られているのでファンクションボタンが足りなければメニューをちまちま行くしかありません。

X100Vであればファンクションボタンの中ではっきり印字されてしまっているのは「AEL/AFLボタン」くらいですし、足りないものはQメニューに大量に入れることができます。

それに比べてとても不便でした。

悪いところ3、絞り、SSの操作がやりにくい。

まずAv、Tvモードでの操作ですが、どちらも前ダイヤルの操作でした。

こういうのはAv、Tvだとしても前後ダイヤルを分けて動くものだと思っていたので驚きました。
誤操作の原因だと思います。

またMモードの時、前ダイヤルと後ダイヤル(十字キー周りのクルクル)で操作かと思いきや、後ダイヤルは露出補正ダイヤルでした。
露出補正ダイヤルの機能が切り替わるのはやっぱり誤操作の原因だと思いますし、露出補正ダイヤルはクルクルでなくワンクリックずつ動くタイプなのでちまちま操作するのが面倒でした。

絞り、SS、ISO、露出補正ダイヤル、すべてに専用ダイヤルがあるX100Vと比べて使いにくく、誤操作もしやすい印象でした。


悪いところ4、メニュー操作のダイヤル操作

またしても前後ダイヤルの愚痴ですが、、、

X100Vだと前ダイヤルが上位項目(撮影メニュー、再生メニュー、設定メニューなどのこと)、後ダイヤルがその中の下位項目を動かす形となり目的のメニューを素早く探せます。

それがGR IIIxではどちらのダイヤルでも同じところが動いてしまいます。

上位、下位を選ぶには十字キーの左右が必要になります。

慣れの問題かもしれませんが、富士フイルムの前後ダイヤル方式がとても快適なのでこれはとても引っ掛かりました。

またダイヤルで移動できるのは上位項目一つの中の範囲だけでした。

富士フイルムでは下位項目をダイヤル移動しているときでもそのまま次の上位項目の範囲に移動できるのでどこに入っているのか分からないものもすぐに探せます。(撮影なのか設定なのかどっちに入っているか迷うものありますよね?)

それがGR IIIxではいちいち左右キーで上位項目を選びなおさないといけないのでとても手間でした。

悪いところ5、接写モードでないと接写できない。

これも驚きました。

接写モードとは近くにピントを合わせてくれるようカメラ側に伝える程度のものだと思っていました。

だから接写モードに入れなくてもピントが合いにくくなるだけで合うには合うと思っていたのですがそうではありませんでした。

接写したいときにいちいちモードを入れなければいけないのが面倒でした。

悪いところ6、ブリージングがきつい

小型優先のレンズにこれを言うのは酷なのかもしれませんが、、、

これも特に接写するときにの話ですが、フォーカスブリージングがびっくりするくらい出ます。

なので構図作りが面倒です。

X100Vはここまでじゃなかったと思うんですが、、、

好みの問題

ここからは劣っているというわけではなく好みに合わなかったところを書いておきます。
参考程度にどうぞ。

ファインダーがないのはやっぱり寂しいです。
いちおう高級コンデジというジャンルで10万円を超えるのにスマホと同様モニター撮りというのはなんだかなあと思ってしまいました。
しかもチルトできないので不便でした。

ボディやボタン類の感じも10万円払っても欲しくなる感じではありませんでした。

焦点距離換算40mmが合いませんでした。
X100Vの換算35mmは、ここで撮りたいと思った範囲がそのまま映ってくれる感じでとても楽でした。
それが換算40mmだとパッと構えたときに「あ、入らない。一歩下がろう」と毎回なっていてストレスになってしまいました。
たった5mmですがとても違ってしまうことを痛感しました。

X100Vのハイブリッドビューファインダーはとても強いです。
楽しい光学ファインダーと便利な電子ファインダーを、しかもあの小さいボディで使えるというのが強すぎました。

X100Vの防塵防滴対応も惹かれます。

フィルムシミュレーションもいいです。GR IIIxのイメージコントロールはそこまででした。


まとめ

ということで以上のように、操作感に関しては大量に愚痴が出る結果となってしまいました。

楽しさの面でもX100Vのほうがファインダー始め強い点がたくさんありました。

好みにもいろいろ合いませんでした。

ということで個人的には買わないですね、、、

ただ、単に私の好みに合わなかったというところも大いにあると思います。
ボディサイズに対しての描写能力はとても高いと思うので、好みに合った方は是非どうぞ。

以下インスタの作例たちです。

作例


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