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音楽は聞いている人が主役になれる

バカリズムが星野源との対談で語っていた、

「音楽には劣等感がある。お笑いはネタ自体が主役だけど、音楽は聞いている人が主役になれる」

という言葉が心に響く。そんな1日、いや1時間でした。

日本Youtube界の黎明期を支えた1組、Goosehouseのチャンネルが実に2年以上ぶりに更新されました。投稿された動画はDef Tech「My Way」のカバー動画。

個人的な話ですが、Goosehouseは私が初めてCDを買い、グッズを買い、ライブに行き、サインをもらったアーティストです。自分を広大な音楽の世界に連れていってくれたのはこの人たちでした。

左のニット帽のアニキはGoosehouse初代リーダーd-ize(ダイズ)、右のギター鬼上手マンは齊藤ジョニーで、「ジョニービーンズ」というユニット名でファンから親しまれた二人組です。(Goosehouseを知らない方はぜひ動画を見てみてください。)

この二人による「My Way」のカバー動画は今回が初めてではなく、今日からちょうど10年前、2011年の3月16日にd-izeの個人チャンネルにあげられました。

東日本大震災のちょうど5日後。Goosehouse(当時は前身のPlay You.House)は震災翌日の生放送を断念し、その後の活動も全て白紙の状態での動画投稿でした。

10年という時を経ても、こういう動画を見ることであの時のことを思い出すきっかけになり、さらにまたいつかこの動画を見た時にもそのきっかけになる。音楽にはそういう力があります。

しかし、私が冒頭の発言を取り上げた理由は、それとはちょっと違います。

私が通知からこの動画に飛んできて真っ先に思い出したのは自分の高校生活でした。

というのも、このMy Wayカバーの動画は高校の友人が大好きで、よく部活帰りなんかに一緒に聞いていたからです。当時の思い出が蘇ってきました。

「音楽は聞いている人が主役になれる」

主役なんてのはおこがましいですが、音楽を通じると、その音楽を聞いていた頃の自分を中心とした世界に戻れるわけです。もちろん今後は、この動画は震災の記憶を再確認する大事なきっかけになると思います。

そんなことを考えて動画を無限ループしていたら、あっという間にももクロさんのうたコンの出番になってしまいました。

ももクロが歌ったのは2018年田中将大投手の登場曲「吼えろ」

でもきっとモノノフなら、この曲がマー君の登場曲であることに加えて、もっと大きな思いが乗っているはずです。

突然ももクロが4人になった激動の2018年、モノノフとメンバーを支えたのがこの「吼えろ」という曲でした。

歌自体はアメリカで戦う盟友への応援メッセージなのに、聞く人がいることで、本来の意図とはいい意味で全く違う大きな思いがこの曲には結びつけられています。

歌う人たちが思いを伝える手段になり、それを聞いた人たちがそこに自分なりの思いを結びつけ、主役になる手段にもなりうる音楽。

そういう音楽を作れる人になりたいな、とふと思ったりします。


最後にGoosehouse史上最高のパフォーマンス(個人的主観、異論はドシドシお待ちしてます)の動画を貼って終わりにしたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。


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