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「構造と診断②」

「分ける根拠、分ける深度は「分ける意味」、有用性に依存している。それはプラグマティックな分け方であり、西條剛央先生的に言うならば、「関心相関的」に決定される。すなわち、自分たちの関心こそが分類の方法を決定するのである。」 『構造と診断 ゼロからの診断学』岩田健太郎 医学書院p35

人類学である。『野生の思考』の印象的なエピソードは、学者が現地の人々にくっついて散策していると「この植物はなんて名前?」と学者が尋ねると、現地の人に笑われた。要は「そんな役に立たない植物の名前なんて知ってどうする?」と言うことだろう。

山間部で暮らす人々は山の植生に詳しくなる。海に近ければ波の状態を細かく「分ける」ようになる。

「分ける」ということが「生命」の定義の一つになるだろう。自分の身体が周りと一体になるという体験は、武術の達人だとかになってくる。

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