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旅行業の仕事について紹介 | 旅行会社の主な職種9選

今回は、自分がいる旅行業界について真面目に書きます。

新卒、又は転職で考えている方、興味がある方はご参考までに。


僕は新卒の2017年4月から本年2019年12月まで満3年間、旅行会社で総合職の仕事をしていました。
(現在まだ在職中ですが、今月末で退職予定。)

旅行業の総合職というのは、営業、ツアー企画の造成、ツアーコンダクター、精算業務。全てにおいて一貫して従事することを差します。

どんなお仕事があるのー?って、周りのの学生の子とかにも結構聞かれるので、主な旅行業の職種分類を紹介していきます。


①カウンター(代理店・店頭販売)
JTB首都圏、JTB関東、PTS、H.I.S.、びゅう、小田急トラベルなど
②アウトセールス(法人営業)
JTBコーポレートセールス、近畿日本ツーリスト、名鉄観光サービスなど
③ツアープランナー(商品開発・企画造成)
ルックJTB、日本旅行(赤い風船)、クラブツーリズムなど
④ツアーコンダクター(添乗員)
ツーリストエキスパーツ、阪急交通社、読売旅行など
⑤コールセンター(電話販売)
JTBメディアリテーリングなど
⑥ツアーオペレーター/ランドオペレーター(手配代行業者)
ミキ・ツーリスト、欧州エキスプレス、TPIなど
⑦ビジネストラベルマネジメント(業務出張手配)
JTB-CWT、阪急阪神ビジネストラベル、IACEトラベルなど
⑧バスガイド(乗務員)
はとバス、東都観光バス、富士急行、国際興業など
⑨OTA/オンラインサービス(web販売)
旅工房、楽天トラベル、エアトリ、LINEトラベル、Expedia、じゃらんなど

一般的に、表立って華やかっぽく目立つのは駅近くやショッピングモールなどにあるいわゆる「旅行代理店」だと思います。①のカウンター職ですね。顧客は勿論、皆さまのような一般旅客が対象になります。

僕の仕事は、一般旅客とは反対に、オーガナイザー(団体)向けの旅行を売る作業にあたるので、裏方である②のアウトセールス職になります。そして、僕は一貫して、③④のツアープランナーとツアーコンダクターも行います。
※大手企業の場合は分業して②③④に関しては各々一人ひとりの担当者がついていることが多いです。

僕がいる会社は従業員が800名ほど在職している業界15位程度の売上シェアを誇る中小寄りの大手企業にはなりますが、実は首都圏のエリアではまだまだ知名度が低く、どちらかと言うと東北や北関東などの地方エリアの方が圧倒的に名の知られている会社になりますので、営業マン一人ひとりの労力も他とはちょっと違います。慣れを掴むまでは結構大変です。

基本的に僕の場合はメールセールス→アポ取りの流れで数字を獲得していました。というのも、新卒1年目のときに上からの命令で1日50~100件近く飛び込みのセールスをしていたのですが、自分のトークスキルのなさや飽きっぽさが露出していたのか、訪問先からは一切相手にされず、これに関しては早々に挫折して諦めました。

そこで、“文章”という自分が得意としている武器を片手に、メールでまずは自分に興味を持ってもらうというところから始めました。

自動ツールを作り、多いときは1日1,000件近くのメールを送っていて、そこから反応があるのは大体20件ぐらい。確率的には見るにたえない結果ですが、保険や新聞、電気などの営業と違い、“娯楽”を売っている分相手の心を開くにはそこまでの苦労がないです。

しかしながら、いきなり知名度もない聞いたこともない会社、顔も知らん相手から「社員旅行どうすか?」とか言われても意味わからんしただただ不信感だと思うので、だからこそ数を打って、メールの内容も日々試行錯誤し、当たって砕けまくっていました。

そこからは食いついてくれた相手を見極め、取捨選択していき、直接会って受注につなげていく作業をひたすら繰り返していきます。1年目の下半期ぐらいから何となく趣味で読みまくっていた心理学の本を実践で応用していたら、2年目は2月下旬ぐらいで年間ノルマ(1~12月)を達成しました。

下半期に関してはほぼ新規セールスも何もしないで顧客からの紹介だけで仕事を取ってましたからね。。。面白いもので。

メールやアポ後の流れとしては、ざっくりこんな感じ。

僕「社内の皆さんで、旅行とかやってます?」
相手「毎年6月に80名で1泊、バス2台で関東近郊の温泉に行ってるよ」
僕「いいっすね。予算は一人おいくら万円?」
相手「一人40,000円以内で収めて。折角だからいいとこ泊まりたい」
僕「OK、任せろ下さい。僕の方から後日何方面か提案させてもらいます」
相手「ほかの業者も勿論入れてるけど、アイディア次第では松澤さんに頼むから。とにかく社内が活気づきそうな旅行。楽しそうだったら採用するよ」
僕「おちゃのこさいさいなのだ」

僕は当時既に47都道府県制覇をプライベートでしていたし、海外も無駄に20ヶ国程度は行っていて、総合旅行業務取扱管理者国内地理検定2級海外地理検定2級世界遺産検定2級などの資格も根こそぎ取得していたので、知識だけは同世代と比べても幅広くあり、臨機応変に、ありとあらゆる提案を柔軟にしていきました。やはり生の現場を目で見ている人間の言葉の方が説得力が増すんすよね。

ちなみに僕が担当していたメインの顧客は下記の通り。

①スポーツ団体(障がい者スポーツ日本代表、個人のプロアスリート、プロバスケットボールチーム、プロフットサルチーム、一般クラブチーム)
②教育旅行団体(専門学校、中学校、小学校など)
③福祉団体(老人会、障がい者施設)
④社員旅行・報奨旅行

おや?と思うかもしれませんが、僕の場合社員旅行のシェア自体は実はあまり多くなく、スポーツビジネスで売上の8割近くの数字を獲得していました。

スポーツもある種の娯楽であるし、興行に携わるというのはプロセスやストーリーがしっかり垣間見えるので、やりがいが半端ないのです。
(というか、一度受注してしまうと次々と合宿や遠征の問い合わせが入ってくるので数字の見通しが立てやすいんですよね。)

実際に合宿や遠征先の現場ではアテンド業務にも従事し、担当チームをマネージャー的な観点でサポートすることもやってきました。


日々のメール及び対面での営業、そして添乗中は旅行参加者の中の重要人物(幹事)と適度な距離感でコミュニケーションをとって信頼を勝ち取り、何とか数字を取得出来ていました。

僕の3年間は、そんな感じ。

(2021年追記:多分今はコロナウイルスの影響で対面営業はほぼ出来なくなっていると思います。)


結局、旅行業とは言えど営業の仕事、ならびにツアーコンダクターの仕事というのは、条件として「人の世話をするのが好き」だという前提が入ります。僕みたいに全てをロジカルで組み立てて信頼すらも計算で勝ち取っていた人間は結構稀有だと思います。

どの職種が自分に向いているか?

旅行業って、娯楽って、サービスって何?

色々な疑問点もあるかと思いますが、僕は25歳にしてこの業界についてはかなり知識がある方なので、色々と皆さんのお役に立てることは多いかと思います。

ここに書ききれていない内容なども、是非とも気軽に質問とかしてくれると嬉しいです。それだけでも、自分が旅行業に3年間いた価値は見出せるかなと思うので。

それでは、本日はここまで。

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