見出し画像

#3 国家試験過去問:内分泌ー成長ホルモンは出過ぎるとヤバい!

こんばんは!mattです。

今日は内分泌・代謝の過去問を進めました。正直けっこうわかってるつもりだったんですが、いざ解いてみるとかなり間違えて落ち込んでます…全体的に正答率の低い問題も多いように見えて、内分泌は難しい分野なのだと感じました。


大人で成長ホルモンが出過ぎることによる病気

成長ホルモンがアンチエイジングに良い、と聞いたことのある方はいらっしゃるでしょう。

美容クリニックでも成長ホルモン注射の施術があったり、「成長ホルモンの出る夜中のゴールデンタイムがある」という言説を聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれません(もっともこの言説は根拠がないそうですが…)

しかし、成長期の子供ならまだしも、大人で成長ホルモンが過剰になると、先端巨大症という病気を引き起こします。

成長ホルモンは脳の下垂体という部分から分泌されますが、通常、成長期の終わった大人の下垂体からは、成長ホルモンはそこまでたくさん出ません。

しかし、下垂体に腫瘍ができるなどのイベントが起きると、成長ホルモンをドバドバ出してしまうようになります。

成長ホルモンがたくさん出るなんていいじゃないか!とイメージされるかもしれませんが、大人では成長ホルモンで背が伸びるということはなく、代わりに手先や足先、顎や額や鼻といった「先端」がどんどん大きくなります。ゆえに先端巨大症という名前がついています。

国家試験の問題でよくあるシナリオは、同窓会で久しぶりに会った同級生に、顔が変わったと言われた…これはどんな病気か、というようなものです。

そのように容貌が変わるだけでなく、手首の骨が肥大することで手根管症候群という手の感覚や運動が鈍くなる症状や、気道が狭まることによる睡眠時無呼吸、さらには大腸がんなども起きるとのこと。

美容クリニックで成長ホルモンを打ったくらいではこのような症状にはならないことでしょうが、成長ホルモンとは敵にもなりうるものだということは知っておくべきでしょう。

その他学んだこと(読み飛ばしていただいても構いません)

・妊娠中発症、かつ自己免疫素因のある、下垂体の病変…リンパ球性下垂体炎
・夜間にも頻尿…心因性多飲は否定的
・尿崩症での輸液は5%ブドウ糖液(真水に近いもの)
・輸入細動脈圧の低下…レニン↑、マクラデンサへの低クロール刺激…レニン↑
・21αhydroxylase欠損症…ACTH↑、低ナトリウム血症、高カリウム血症
・クッシング病や異所性ACTH産生腫瘍ではDHEAS↑
・無痛性甲状腺炎は基本的に経過観察。頻脈にβブロッカーを使うことも。


それでは次回お楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?