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従業員のお困りごと㉓

島津(仮名)さんは、社内の事務補助業務を集約したサポートセンターで日々業務をしており、そこには14名の障害者が勤務しています。

島津さんの部下のひとりである毛利(仮名)さんは、入社後半年を経過したころから、挨拶をあまりしなくなるなどモチベーションが低下しているのではないかと、島津さんは気になっていました。

そこで、島津さんは毛利さんを対象者としてサポーター登録をし、彼のモチベーションアップに「目標設定」と「評価」を柱にした支援計画を立てることにしました。

計画書

島津さんは毛利さんと話し合い、3つの目標を決めました。さらに、その目標の達成状況を可視化するため、自己評価、会社評価、担当者フィードバックを記載できる「目標確認シート」を作成し、四半期ごとに毛利さんと振り返り面談を実施して確認していくことにしました。

また、島津さんは、毛利さんが日々業務をきちんとできている場合、その場で褒めることを心掛け、毛利さんのモチベーションアップを図っていきました。

その後、毛利さんは、日々緊張感を持って業務に取り組みようになり、懸案だった挨拶もしっかりできるようになっていきました。振り返り面談では、毛利さんから「目標ができたことで、達成したいという気持ちを持つことができた」という発言があったことから、毛利さんの成長を感じていました。

そこで、島津さんは、毛利さんの成長を可視化するために「業務スキルシート」を作成し、必要な業務スキルの習得状況をわかるようにしました。このシートでは、習得レベルを数値ではなく「一人でできる」など、毛利さんにもわかりやすい「ことば」で表現したり、レベルを色であらわすなどの工夫もしました。習得した事項は色がついていくので、毛利さんの成長ステップが本人にも周囲にもわかりやすくなりました。

「目標確認シート」と「業務スキルシート」の活用によって、毛利さんと話す機会が増えたことで、毛利さんの成長につながったと島津さんは実感しました。スキルシートで「人に教えることができる」とうレベルまで到達した事項については、新入社員の指導役を任せることができると、島津さんの期待も膨らんでいるようです。

目標やスキルの可視化は、意欲の向上、成長へのモチベーションにつながることがよくわかる事例ではないでしょうか。

となかい

YORISOU社会保険労務士法人の長谷川です。わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!
*本文の内容は、行政機関で紹介している障害者雇用の事例集などを参考に  作成しています。

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