ナツメロ

ナツメロが好きである。
そう、私はおっさん。

先日、懐かしい同年代のアイドルが、デビュー何十周年みたいな企画でデビュー曲を歌っていた。さっくり４０年前とか３０年前とか。
笑ってしまう。でもやっぱり、そういう歌が好き。

そして、いろいろと思い出してしまう。
中学や高校、その曲を聞いていた頃の部活の合宿、淡い恋、ありありと。何で懐かしい曲は、忘れていた事を瞬時に引き出しから引っ張り出してくるのか。。そこにしまっていたことすら忘れていたのに、すぐさまに引っ張り出してくる。

というか、思い出したくないことも、この現代にさくっと持ってくるから、残酷でもある。冒頭のその曲を聞いた時の私は、ツーブロックで、吉田栄作みたいにセンターパートで、白いTシャツをよく着てイキっていた。もちろんジーンズはケミカルウォッシュである、恥。
ああ、恥ずかしい（いまは、その頭はツーブロックができなくらいの砂漠具合だし）。

冒頭のアイドルは、今はママとして幸せそうで、とても好感が持てる。恋愛、結婚、子育て、リバイバル？（再デビュー？）、、。SNSで拝見するその姿も、とても美しい。ずっと同年代の可愛いおばさんとしてファンだし。歌っていても音程を外すところも、昔のまま。そしてその外した音程が、きっかりと私をその頃に引っ張り込む。

やっぱ、ナツメロはいい。

話は変わるが、私は香水を毎日つけているだけれど、その香水は、本当に本当に、本当に、、が20回くらい続くほど本当に愛した女性がつけていた。
その香りを纏う毎朝、私をその頃に戻してくれる。

ナツメロは、思い出深い香水に似ていると思う。