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合気道で性格診断ビッグファイブを考える:人の心の中にある陰陽について

ビッグファイブという性格診断テストをご存知だろうか?

一応、科学的には最も信頼のおける性格診断方法として知られており、アメリカやイギリスではケンブリッジ・アナリティカという会社がFacebookを使って投票権を持った人々の性格分析を行ってトランプの大統領当選やイギリスのEU離脱に対して一役買ったことでも知られている。

ビッグファイブというのは本来は44問の長ったるい質問に答えていくことで五つの性格特性からその人がどういった人格かを割り出していく手法で、ケンブリッジアナリティカはそれによって個人の性格を割り出してFacebookに表示される言い回しや宣伝文句を変えることで投票行動などを操作した。

質問しないでビッグファイブ

ケンブリッジ・アナリティカというのはその名の通りケンブリッジ大学の教授なんかが関わっている組織であり、最先端の科学的な知識とFacebookなどのSNSを複合させている。

ケンブリッジ・アナリティカはSNSを使うことで本来は44問必要なビッグファイブを大幅に削減することに成功した。
Facebookと提携して、どんな投稿に対して「いいね」したか? や、特定のアンケートを取ってどう答えたか、友人にはどんな傾向の人が多いか? などを応用して分析した。

だいたい5つくらい何に「いいね」したかがわかればその人を友人よりも深く知ることができるし、10いいねくらいで家族を超えるのだとか。
これは当時のFacebookがかなり大規模な個人情報のデータを収集できていたからこそ実現したことで今は色々と無理らしい。

5つの性格特性

性格分析といっても調べるのはたったの5つの方向性だ。これを嘘をついていないかどうか? 一貫性があるかどうかまで入念に調べるのがビッグファイブのテスト形式になっている。

①内向的か外交的か? ②協調性があるかないか? ③勤勉かそうでないか? ④心が安定しているかどうか? ⑤革新的か保守的か?

この五つの傾向のバランスによっておおまかな性格の分類が可能になっている。例えば外向性が強くて協調性がなければひとりで何かやるのに向いているだろうし、勤勉で心が不安定なら猜疑心が強いので経営者とかが向いていたりとかするというわけ。

合気道的ビッグファイブ

ビッグファイブには簡易ビッグファイブといって10問くらいの問でもだいたい同じくらいの精度が出せると言われているものがある。
結局は本来のビッグファイブが44問にも及ぶのは嘘の要素を排除するためだろう。

人によっては自分でも無意識に自分を偽っていたり、あるいは人に良く見せようとしたり、本当の自分を隠したいと思っていたりして嘘の回答をする場合がある。
これは同じ質問の聞き方を変えたり、反対の立場から回答させることで本心をあぶりだすために質問数が増えているっぽい。

なので、嘘の要素を排除して5つある特性のそれぞれどちらの傾向が強いかが分析できれば相手を理解することができるというわけだ。
めちゃくちゃ怪しいことを適当に言うけれど、「いいね」の傾向で性格を割り出せるなら合気道の稽古だってビッグファイブを念頭に置いとけば相手の性格を割り出せる。

ビッグファイブは合気道でいうところの「対照力」に相当する。人の中にある対照力が内向or外向・協力or対抗・勤勉or怠惰・安定or不安・革新or保守というわけだ。
合気道風にいうなら八大力ならぬ十大格ってところだろうか。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?