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20240710 最近の若い子は学校でう〇ちすることを恥ずかしがらない?

 ネットでよくみかける「昔と今の学校の違い」について,昔は1192作ろう鎌倉幕府だったのに今は1185年だとか,仁徳天皇陵が大山古墳と呼ばれているなどの知識は存在していました。しかし,最近聞いて「うそ~!」とびっくりしたこととして「最近の児童生徒は学校でう〇ちをすることを恥ずかしがらなくなった」という話でした。
 自分のことを思い出すと小学校ではもうすごく恥ずかしくてできませんでしたし,中学校も避けていた記憶があります。高校くらいから気にしなくなった気もしますが,「気にしなくなった」という明確な記憶もありません。
 でもまあ,最近の子どもといえばひ弱になったとか軟弱になったとかいわれがちなのに,なぜトイレでの大きい方に関しては平気になってきたのだろう…???とけっこう疑問に思ったし心理学的だなと思ったのです調べてみたくなりました。
 あと,「う〇ち」なんて言葉をいうのは小学生低学年は大好きだと思いますが,何故「自分がう〇ちをしていること」を人に知られるのは恥ずかしいのだろうと今さらながらに疑問に思ってそのあたりの研究を探すためにCiNiiで「学校 排便」のキーワードで検索してみました。
 
【書誌情報】
間藤大輔 2022 小学校の洋式トイレ化に伴う児童の排便に関する意識変化について. 日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集, 147.

 読み間違っていたらすみませんが要約から人数を読むと
 
〇質問「学校でうんちをすることは恥しいか」に「ハイ」と回答した人数
 
2019年(1年~5年) 男子33名/250名 女子 30名/235名
2020年(2年~6年) 男子16名/253名 女子 12名/242名
 
 恥ずかしいと思うのが1~2割程度というのは予想よりかなり低くて,これは確かに今の児童は学校での排便が平気になっているのだなあと。
これ,おそらく同じ対象をコホートとして検討するために,2019年の(1年~5年)と2020年(2年~6年)を比較したのでしょうが,2019年と2020年の数値の差はおそらく「5,6年生くらいになると学校でトイレするのを恥ずかしいと思う児童が減少する」のを反映しているのではと。
 そういう意味では,5,6年くらいになると「う〇ち!」という明らかなシモのワードをいうのは子どもっぽくて恥ずかしいこととなり,性教育なども行われてくるのとあわせて「トイレで大便をすることを恥ずかしがるなんてやめましょう」という指導が児童に届くようになるからの変化かもしれないなあと。
 まあでも,自分が小学生だった頃だと半数くらいが「恥ずかしい」と答えただろうイメージがあるので,1割程度の児童しか恥ずかしいと答えないのは確かに時代が変わったなあと思います。
 
 で,他の文献を探していると2004年に2つの論文がみつかりました。
 
【書誌情報】
松浦和代 2004 児童の排便習慣と学校トイレットの環境衛生. 旭川医科大学研究フォーラム, 5(1), 37 – 43.

 村上八千世・根ヶ山光一 2004 なぜ小学生は学校のトイレで排便できないのか?. 学校保健研究, 46(3), 303 – 310.

 
 2本目の論文のタイトルより,2004年のころでは「小学生がトイレで排便できない」という問題がダイレクトに指摘されていて,そういう意味では2004年から2024年の間になにかしらの「トイレ革命」みたいな意識の変化が起きているのだろうと思います。
 今日はもう時間が無くて2004年の論文をじっくり読めませんがこのあたりももう少し検討したいなあと思います。
 

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