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石けん工房という名の保健室

先日工房で行ったセミナー「起業女子応援Café」の様子を津山朝日新聞さんが、11月28日に一面に掲載してくださいました。
丁寧に取材してくださった様子が伝わってくる記事。
心よりありがとうございました。

そして、4日は共同通信社さんの取材の日でした。
岡山市から1時間半以上かけてMATSURIKAの工房まで、若い女性の記者さんにお越しいただき、これまた丁寧に時間をかけて取材していただきました。
取材から派生した話が盛り上がって、気がつけばもう夕方。

放課後こんな風によく生徒とおしゃべりしていたなぁと、保健室で働いていた日々のことをふと思い出しました。

ちょうど1年前に建った工房は、私の中で理想の居心地のいい保健室をイメージしながら図面を引いた。
真庭の無垢材で作られた工房はひのきのいい香り。
壁は漆喰を自分達で塗りました。
決して広くはないけれど、天井が高く開放感のある室内。
屋根裏には子どもが過ごせる本やおもちゃを置いたキッズルームもある。

そんな工房はお客様から「居心地がいいですね」と言われるのがとても嬉しかったりする。

基本私は人見知りでたくさんの人と接すると疲れてしまう。

広く浅くより、深く狭く、気の許せるごく親しい人たちと親密な関係を築いていくのが好き。
だからケアを必要としている生徒が通って来てくれる、そんな保健室の仕事はすごく自分に合っていたと思う。

今は製造担当のmiyukiちゃんが毎日来てくれて、彼女に温かいまかないを用意するのが私の愛情表現です。

愛情表現と言えば、miyukiちゃんにも言われたけど、私はきっと愛情過多なんだと思う。
だから石けんも、自分が心から「いい」と思える原材料や製法にこだわって、必要としている人にお届けしたいという思いがこんなに強いのかなぁと思う。

たかが石けんされど石けん、
だけど、美しいアロマ石けんは日々の生活に、少しだけ豊かな時間を与えてくれる。

今の人たちが求めるものが、
「時短」「健康」「プチ贅沢」
がキーワードというのを何かのニュースで読みましたが、MATSURIKAの石けんもまさにそんな感じ。

ひとつの石けんでメイク落としもできたり、肌ケアもできる 「時短」
人体にも環境にも優しくない、界面活性剤や合成香料、防腐剤を含まずお肌を健やかに保つ 「健康」
見た目の美しさと使っている時のアロマと優しい泡でひとときの癒やしや贅沢感を感じる 「プチ贅沢」

オーガニックや、パームオイル不使用も私にとってすごく大事なこだわりだけど、それだけではダメで、お客さんのユーザービリティが高くないとエゴの押しつけになってしまう。

ぶれない軸で自分の好きなものを貫きながらも、保健室のような工房から必要としている人たちに愛を届けるのが私の使命なのかもしれないと思う今日この頃。

だから前職の養護教諭から職種は違えども、私自身、大きく違うことをしている実感はないのです。
公務員を辞めて自由になった分、収入は天と地ほど違うけど(^^;;、
きれいな空気と水。美味しいお野菜やお気に入りのカフェがあったり、お金をかけず以前よりずっと豊かな暮らしをしていると思う。

販売開始から1年も経っていないので、今はまだまだ無名のブランドですが、お客さんから日々いただくお礼のメッセージやレビューが何よりの励みになっていて、きっとこれからMATSURIKAはもっともっと良くなると私もmiyukiちゃんも信じてやまない。

お陰さまで口コミと紹介のみで広がりつつあり、一度使ったお客様が更にリピーターとしてご注文いただき本当にありがたいです。

最近はクリスマスギフトサービスで3種の石けんセットにリボンをかける機会が増えてきました。

このリボンをかける作業が思いを込められるので私はとても好きです。
針仕事も一針一針思いを込められるのですがリボンかけもそれに似ている。
指先でキュッと結う、サテンのリボンに喜んでくださる方達への思いを馳せて。

この工房という名の保健室からお届けする石けんが、忙しい皆様のひとときの癒やしになりますように。


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