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【実話】 自宅に何物かを連れ帰ってしまった話

20年ほど前、岐阜県富加町の町営住宅でポルターガイスト騒動があり、テレビや週刊誌で大騒ぎになった。
多くの霊能者が訪れたが歯が立たず、最終的に下ヨシ子氏が浄霊に成功したと言われている。
江原啓之氏がそこを訪れた際、そこが戦国時代の古戦場であり当時の砦とオーバーラップするように町営住宅が建てられている事を霊視した。そこから川を挟んだ小山の頂上に神社があり、そこが一方の陣であったが川を堰き止められ枯渇した兵士が多く亡くなったのだと言う。
当時富加町からほど近い街に住んでいた私は、妻と共に面白半分にその現場を見に行った。
町営住宅の敷地にも入り、そこを見下ろす敵陣の小山の周囲をぐるりと一周した。
その夜、帰宅するとずっしりと肩が重い。コンクリートの塊を載せられたみたいだ。私は仏教者なので仏壇に向かって必死で題目を唱えた。
夜、床に就くと屋根の上を重いものが歩く音がする。集合住宅の8階だ。最上階で屋上はない。天井の上はかなり勾配のキツい屋根だ。そこをズシッ、ズシッと人が歩く音がする。
私は毎日朝晩、必死で仏壇に向かって題目を唱えた。
肩の重みと足音は、10日ほど続いた後で、消えた。

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