見出し画像

4 モヤモヤ解消法概説(2)阪神タイガースと法隆寺にみるモヤモヤ解消モデル

私自身の備忘録も兼ねて一連の文章を綴っている。約10年間の事務局業務と私生活とICT関連の本業を前進させるための試行錯誤の過程を、文章として残しておきたいと思っている。
さて、モヤモヤ解消、話を前に進めるための原理として、「動的平衡」「更新と質的向上のスキーム(行動の枠組み)」についての話を続けている。
前述した福岡伸一氏は生物学者であり「動的平衡」も生物学の概念だ。私たちの皮膚は約1カ月、筋細胞は約200日ですべて入れ替わる。福岡教授は阪神タイガースに例えてこう語る。
「10年前の阪神タイガースと今の阪神タイガースは、同じものではありません。常に古い選手が卒業し、新しい選手が入ってきている。中身が入れ替わっていても、いや、常に入れ替わっているがゆえに、阪神タイガースというブランドや文化は続いている、とも見ることができます」「自分で細胞をどんどん壊す。壊し続けることで安定しているのが「生命」なのです」
歴史的建造物である法隆寺は、変わらないように見えて様々な部材を常に少しずつ入れ替えている。何もせずにいたら私たちは劣化する。阪神タイガースも、とんでもない年寄り集団になってしまう。未来を見据えた更新作業の継続によって阪神タイガースは阪神タイガース足り得る。割れたガラスは修理しなければいけない。しかしただ修理するのではなく、自分が理想とするデザインのガラスを探して来て嵌める。これが「更新と質的向上のスキーム」だ。スケジュールの立て方も、作業分解の方法もこの枠組みの中に含まれている。
劣化への焦りやイライラ、そして思う様に物事が進まないじれったさ。これが、私たちが立ち向かうべき敵の姿だ。戦いには技と道具が必要だ。それぞれの技と道具については次回以降にて。私たちのモヤモヤ解消の旅は続く。
 
*今週の参考サイト
「“壊しては入れ替える”生命に学べ 。持続可能な組織や社会は「動的平衡」である - THE ACADEMIA」
https://bit.ly/3e6dUeF

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?